シーズン2は、1の5年後。新たなステージに向かう為、“トルダム”を去った3人に変わり、男性医師ウジン(アン・ヒョソプ)、女性医師ウンジェ(イ・ソンギョン)他、新たな医師がやってくる。彼らもまた、問題を抱える人物だ。
ウジンは、病院の不正を内部告発して追い出され、“コサン”でアルバイト医師をしていたが、彼を快く思わない医師たちから四面楚歌。優秀な医師なのだが結局クビを宣告され、人員補充を頼みに来ていたキム・サブに“トルダム”に誘われてやって来た。だが、ウジンが父親の借金を背負い、カネ目当てに医師をしていると知ったキム・サブは落胆。彼を追い返そうとするが、もう後が無いウジンは「とりあえず1週間」と食らいつき、働くことになる。
そして、ウンジェも“コサン”の胸部外科医。優秀だが手術恐怖症で、薬が無いと手術ができない。そしてある日、薬の大量服用のせいで手術中に失神し、“トルダム”に飛ばされて来たのだった。そして、大学時代のライバルだったウジンと再会する。
この2でも彼らの成長が描かれていくが、加えて、キム・サブと彼に何かと張り合おうとする“コサン”の外科医・ミングク(キム・ジュホン)、“コサン”の理事長になった元院長のユンワンとの対立、またウジンとウンジェ、看護師・ウンタク(キム・ミンジェ)と医師・アルム(ソ・ジュヨン)のロマンスの行方も見どころだ。そして、キム・サブにもピンチが訪れる。
1では、それぞれのキャラクターが切磋琢磨しながら成長していく姿に焦点を当てていたが、2ではありのままの自分の価値に気づいていく事に重点が置かれている。ハン・ソッキュはこの作品について、「社会の痛みを癒すことがテーマ。他のメディカルドラマが病院内の話に集中するならば、このドラマは“人間”の話も深く扱う」と言い、「トルダム病院を通じて生まれ変わる関係、様々な患者を通じて我々の現代社会が持っている問題点を比喩的に解決する。他人に対する配慮や人生観など、人間にとって重要なことが何なのか、私たちが何のために生きているのか、に対する話題を投げかけます」と説明している。
このドラマは、周りの登場人物も個性的で、生き生きと描かれ、視聴者は観ているうちにどの人物にも感情移入してしまい、とても身近な気持ちになる。涙や感動はもちろんだが、キム・サブが唯一頭が上がらない看護師長・ミョンシムとのやり取りや、やる気はあるがどこか抜けている医事課長・ギテの行動など、笑えるシーンも盛り込まれている。全ての登場人物が絶妙なアンサンブルを醸し出している見事な群像劇だ。
そして今回始まるシーズン3は、2の3年後が舞台。キム・サブは、“トルダム”を“コサン”の分院ではなく、3年以内に政府支援の外傷センターにする事を目標に奮闘する。2のメンバーに加え、「愛の不時着」のイケメン北朝鮮兵役でブレイクしたイ・シニョンが、MZ世代の自由奔放な末っ子医師・ドンファ役で仲間入り。他にも、クセありの新たな人物が続々登場。3も前2シーズンを上回る面白さが期待できそうだ。
◆文=鳥居美保/構成=ザテレビジョン編集部
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