【漫画】ポンコツ具合がかわいい…女子高生に扮したカラスが一生懸命恩返しする姿に反響「羨ましい世界」「控え目に言って最高」

2023/05/10 10:00 配信

芸能一般 インタビュー

ドジだけど憎めない…根田啓史さんの『あの時助けたカラスがドジすぎて困る』話題画像提供:根田啓史さん

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、女子高生に扮したカラスが不器用ながらも精一杯恩返しに励む漫画『あの時助けたカラスがドジすぎて困る』をピックアップ。

作者である根田啓史さんが4月16日に本作をTwitterに投稿したところ、3.0万以上の「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事では、根田啓史さんに作品のこだわりやお気に入りのセリフなどについてインタビューをおこなった。

助けたカラスが女子高生に…不器用すぎて借りがなくならない姿が「かわいい」

『あの時助けたカラスがドジすぎて困る』より画像提供:根田啓史さん


ある日、玄関を開けると見覚えのない女子高生が立っていた。話を聞くと、本当の姿はカラスで子どもにいじめられていたところを助けてもらったお礼に恩返しをしにきたようだ。一度は追い払うも、恩を返すまで里に帰れないスタンスのようで仕方なく家に入れることにした。

どうやら手作りの夕飯を準備してくれるらしい。まさかとは思いつつも、数年ぶりの手作りご飯に胸をときめかせていると、一生懸命ご飯を持ってきたカラスはカーペットにつまずいて転んでしまったのだ。

恩返しのつもりが借りを増やしてしまったカラスは翌日もあらわれ、買おうと思っていた靴下を作ってくれると言う。しかし、ドジ過ぎるカラスはまたしてもやらかしてしまい…。

ドジ過ぎるカラスと心優しさがにじみ出ている青年とのやりとりが面白いと話題の本作。Twitter上では「カラス助けたくなった」「クセになるかわいさ」「ポンコツ具合がいい」「羨ましい世界」「控え目に言って最高」「2人の今後が気になる」などのコメントが寄せられ、反響を呼んでいる。

「SNSが持つスピード感の中で目が留まりやすいものにオリジナリティを」作者・根田啓史さんが語る創作の背景やこだわり

『あの時助けたカラスがドジすぎて困る』より画像提供:根田啓史さん


――『あの時助けたカラスがドジすぎて困る』のお話を描こうと思ったきっかけや理由をお聞かせください。

僕はここ数年フリーランスとして、あまり出版社の雑誌に頼らず作品の発信をしているのですが、現在その発信媒体として主に使っているのがSNSです。そこで受ける作品を何か作りたくて始めたのがきっかけでした。

SNSで漫画を発信するときは、ネットミームを少しずらしたものを作ることが多いのですが、鶴の恩返しのオマージュで「昨日助けていただいた○○です」というネットミームが好きだったので、自分も使ってみたくて考え始めた感じです。

その中でカラスちゃんのデザインが浮かんで、日常で出会う身近な動物たちが知らないうちに恩を感じてどんどん押しかけてくるという形ができていきました。

――本作では、女子高生に扮したドジなカラスと世話焼きで優しい青年とのかわいらしいやりとりが印象的です。作品に込めた思いや描く際にこだわった点などがあればお聞かせください。

SNSでは、ものすごいスピードでタイムラインが流れていきます。なので、そのスピード感の中で目が留まりやすい、みんなが知っているものや、みんなが興味ある題材を選びつつ、そこにオリジナリティを加えられたらという気持ちがありました。

そういう意味で、「女子高生」や「仕事で疲れている人」などのポピュラーな属性は使いたくて、あれこれ考えている中で、黒いセーラー服に白いスカーフのデザインがかわいいなと思い、この子がどんな性格だったら面白いかなと膨らませていきました。

自分はキャッチ―さがないとよく言われるので、一生懸命キャッチ―にしようとしています。

――本作で根田啓史さんが特に気に入っているシーンやセリフがあれば理由とともにお聞かせください。

ベタですが、冒頭の「昨日助けていただいたカラスです、恩返しに来ました」のシーンが好きです。
とにかく掴みが大事だと思っていて、ここの表情や仕草に全てが掛かっていると思っていたので、ポーズや視線など、自分なりに何度も直しました。

――根田啓史さんが描く作品は、登場人物の表情がコロコロ変わるため、誰もがストーリーを想像しやすい印象を受けます。作画の際にこだわっていることや、意識していることなどはあるのでしょうか。

自分は絵が上手いタイプの作家ではないので、漫画的な表情の幅などで表現力の工夫をしないと漫画が弱くなってしまうと思っています。

また、もともとギャグマンガ畑出身なので、色んなリアクションで賑やかな雰囲気を出そうという意識が潜在的にあるかもしれません。

――根田啓史さんは本作以外にも『異世界行ったら、すでに妹が魔王として君臨していた話。』や『プロ奢ラレヤー 働かずに生きるコツ』などさまざまな世界観の作品を描かれていますが、どのようなところから着想を得ているのでしょうか。

着想自体は実は結構外的なものが多いです。自分の中に「これを描きたい!!」みたいな確たるものがあまりなくて…。それは自分のコンプレックスでもあるのですが。だから身の回りで元気でやる気満々な人がいたときに、その人のモチベーションに乗っかる形で漫画を描くことも多いです。

異世界行ったら、すでに妹が魔王として君臨していた話。は、お付き合いのある漫画のエージェント会社の方が、異世界モノを読みたいと言っていたのが始まりですし、プロ奢ラレヤーの漫画も、プロ奢ラレヤーとは以前から面識があったのですが、本人から「俺の漫画描いて」と言われたのが始まりです。

また、1つのことをずっとやり続けるのが本当に苦手で、作品を一つしか描いていないと、飽きて漫画を描かない時間が増えてしまうので、いっぱい作品を描くことで、とりあえず机に向かっている時間を増やそうというのも、色んな作品がある原因だと思います。

――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。

この記事やカラスの漫画を通して、僕の漫画に興味を持っていただけたらとても嬉しいです。色々活動しておりまして、Twitterで情報発信しておりますので、ぜひチェックしていただけたら嬉しいです!!応援よろしくお願いしますm(_ _)m