その後も、これまでの滝沢歌舞伎の見どころをこれでもかと凝縮。歌、ダンス、殺陣、変面、腹筋太鼓と、息つく暇もなく和洋折衷のエンタメショーが続く。
名物の歌舞伎演目も盛りだくさんで、「―ZERO」を象徴する代表的な演目「五右衛門ZERO」「男と女の舞」に加え、「氷」「蝶々」「お七」「道成寺」「蛇」「蜘蛛」といった過去の6作品をダイジェスト形式で一挙に披露。全員が集結するラストは豪華けんらんだ。
前半パートが「滝沢歌舞伎」そのものの歴史を描いていたとするならば、後半パートはSnow Manの物語。「組曲」では、荒波の中でもがき、苦しみながらも、9人はそれでも光を信じて前へと進んでいくようなシンクロダンスを披露。「花鳥風月」でステージに大輪の花を咲かせる彼らは、息を切らし、心臓を激しく脈打たせ、全身全霊でステージに立つ。その熱が客席まで伝わり、観客の心を震わせる。
クライマックスは、義経伝説で有名かつシリーズに縁のある“五条大橋”が登場。回転する橋に乗った6人が、グループの仲間に加わったラウール、向井康二、目黒蓮の3人を橋に引き上げる。9人が一つになるシーンは、彼らのストーリーを体現しているよう! そして義経を思わせるピンクの羽織をまとい、幻想的で凜とした9人の美しさに大きな拍手が送られる。長きにわたり、愛を届けてきた「滝沢歌舞伎」。作品が終わっても、その愛と覚悟が色あせることはない。