AKB48チーム8が、4月30日に神奈川・ぴあアリーナMMで「AKB48 チーム8 春の総決算祭り 9年間のキセキ」(昼の部・夜の部の2公演)を開催した。同日をもって活動を休止するチーム8。「昼の部」には大勢のOGメンバーがゲストとして登場し、集大成となるコンサートを盛り上げた。
この日をもって活動を休止するチーム8。「昼の部」は大勢のOGメンバーをゲストに迎えて行われたが、「夜の部」は29人の現役メンバーのみで行われ、アンコールを含めて全33曲を歌唱した。
小栗有以は「チーム8は9年間活動してきました。楽しいこととかうれしいこととか、悔しいこととか苦しいこととか全部、メンバーみんなで共有してきました」とこれまでの活動を振り返る。その目には涙が。
「最初はAKB48の中でチーム8を認めてもらえなくて、たくさんもがきました。でも今はこうして、こんなに大きな会場で昼・夜公演をたくさんの方に見てもらってできています。チーム8が大きくなれたのも本当に初期の頃から支えてくださったスタッフの皆さん、そしてチーム8を好きになってくださったファンの皆さんのおかげだと思っています。本当に改めてありがとうございました」と感謝の言葉を伝えた。
さらに「でも、これから新しい道に飛び出すメンバーもいます。チームとして今回休止になって、AKB48自体もチームがそれぞれバラバラになることが発表されました。チームはバラバラになりますが、チーム8はみんなが気持ちになれるきっかけの一つだと思っています。なので、チームがバラバラになっても心は一つに、みんなが48グループを盛り上げようという気持ちで、これから一人一人が前に向かって突き進んでいけたらいいなと思っています」と力強く語り、「チーム8は私たちの青春そのものでした。私たちはチーム8が大好きです」と思いを伝えると会場から大きく温かい拍手の音が響いた。
小栗のあいさつの後、本田仁美が「あ、ちょっといいですか。ある方からお手紙を預かっております」と言って、プロデューサー・秋元康氏からの手紙を代読した。
「チーム8の皆さん、お疲れさまでした。2014年に結成されて9年間、それぞれのメンバーが各都道府県の代表としてここまで頑張りました。各都道府県の顔となるわけですからプレッシャーもあったでしょう。他の誰かと比較されたり、選抜に入る・入らないであれこれ言われたり、身に覚えのないうわさも流されたりしたでしょう。そんな時、生まれも育ちも違う君たちが声を掛け合い、話し合い、立ち向かってチーム8は少しずつ絆が生まれ、どこよりも結束力のあるチームになりました。その成長ぶりに感動して僕はいくつも歌詞を書きました。君たちのひたむきな気持ちがチーム8の楽曲を生み出したのです。ここでチーム8としての活動は休止になります。解散という言葉はやめましょう。チーム8は君たちメンバーの中で、応援してくれたファンのみんなの中で、支えてくれたスタッフの中で、もちろん僕の中でも生き続けるからです。だから、さよならの代わりにこの言葉を送ります。『ありがとう。また会いましょう』。秋元康」。
読み終えた本田は、「こうして最後まですてきな言葉をいただけて光栄です。本当にありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えた。そして「解散という言葉は使わず、またみんなで会える日を楽しみに頑張っていきたいと思うので、これからも応援よろしくお願いします!」とファンに呼び掛けた。
最後はメンバー全員がマイクを通さずに「9年間、ありがとうございました!」と大きな声で感謝の気持ちを伝えて幕が下された。
◆取材・文=田中隆信