舞台『ブルーロック』凪誠士郎役・小坂涼太郎×御影玲王役・菊池修司が語る「凪と玲王は、ふたりでひとつ」

2次元と3次元を行き来できるのが面白い

小坂涼太郎(左)、菊池修司(右)※提供写真


──今作も含めて、お二人とも原作のある“2.5次元舞台”に多数出演されています。原作を読みながら「凪をやりたい」と思っていたというお話もありましたが、2.5次元作品の魅力や面白さはどのように感じていらっしゃいますか?

菊池 僕は原作やアニメがあることによって、作者さんや声優さんの解釈を知ることができるのが面白いところだなと思っています。オリジナル作品だったら自分での視点でしかその役を見られないけど、今回でいうと作者が描きたい玲王がいて、声優の方が解釈した玲王がいて、そこに僕の視点が乗る。その3人が合わさった玲王を舞台上で表現したいと思っています。僕が演じる玲王を見て、原作を読んだ方にも、アニメを見た方にも「あ、玲王だ!」って思ってもらいたい。もちろんそこは難しさでもありますが、いろんな人に見てほしいので、そこは諦めたくないし、そのために自分はどう演じるかを考えるのが面白いです。

小坂 僕は「この役は、小坂涼太郎にしか無理」と思ってもらいたくて。そのために自分にしかできない演じ方で、そのキャラに寄せるというのを目指しています。「2.5次元」というからには、2次元から飛び出して、キャラクターに似ていて、かつ人間味を感じさせる必要があると思うんです。そこに役者がやる意味がある。それを考えて演じるのが面白いですね。自分を出し過ぎたら「これは凪じゃないな」となるし、凪に寄せ過ぎたら「これはただの真似でお芝居じゃない」と思う。本当に「2.5次元」という言葉通り、2次元と3次元を行き来できるのが面白いです。

──では最後に舞台『ブルーロック』の見どころや、ファンの方に楽しみにしてほしいところを教えてください。

菊池 舞台上でサッカーを表現するという面白さはもちろん、凪と玲王を応援してくださっている方にはうれしいポイントも散りばめられています。そこは僕も台本をいただいたとき、実際に演出をつけてもらったときからワクワクしました。そういう細かいところも感じながら楽しんでいただけたらうれしいです。

小坂 開始直後から「あ、『ブルーロック』だ!」と感じると思います。その気持ちを最後まで保ってもらうためにも、熱量を持ってお客様を楽しませたいと思っています。ぜひ楽しみにしていてください。

舞台『ブルーロック』は2023年5月4日(木・祝)から5月7日(日)に大阪・サンケイホールブリーゼにて、5月11日(木)から5月14日(日)に東京・サンシャイン劇場にて上演。また5月7日(日)17:30開演の大阪千秋楽公演、5月14日(日)17:30開演の東京大千秋楽公演が、DMM TVにてアーカイブ付きライブ配信される。

■取材・文/小林千絵