地方の小さな病院を舞台に、成功率97%のゴッドハンドの外科医、キム・サブ(ハン・ソッキュ)を中心にした人間模様を描いて韓国で大ヒットしたメディカルヒューマンドラマシリーズの第3弾「浪漫ドクター キム・サブ3」が、4月より始まった。3年ぶりの新作で期待が高まる中、第1話は銃撃シーンでスタートし緊張感のある幕開けに。第1話~2話は、韓国と北朝鮮の関係も取り入れた社会派な展開となった。(以下、ネタバレを含みます)
この作品は、気難しく変わり者の天才外科医・キム・サブを中心に、彼が勤務する“トルダム医院”(以下、トルダム)にかかわる人々の成長、対立、葛藤、そしてロマンスも交えて描かれる人間ドラマ。このシーズン3では、キム・サブの長年の夢である政府支援の「圏域外傷センター」を巡るエピソードを軸に展開される。日本ではディズニープラス「スター」にて毎週金・土に新たな回が追加されて配信中だ。
第1~2話では、負傷した脱北者を救おうとするキム・サブと“トルダム”の医師たちの奮闘が描かれた。不審船の中に、何人もの負傷者を見つけた海洋警察からの要請で、ウジン(アン・ヒョソプ)をはじめとする医師たちがヘリコプターで治療にやって来る。ウジンらは、前述の銃撃の際に負傷したと思われる患者を診ることに。
前シリーズから3年ぶりに見る彼らの姿に、懐かしさがこみあげた。そして、深刻な状態の患者を前に、迅速で的確な判断をして指示を出すウジンに頼もしさを感じた。また、遅れてキム・サブとやって来た胸部外科医のウンジェ(イ・ソンギョン)も、以前の手術恐怖症の彼女とは別人で、冷静かつ大胆な処置をする姿に、この3年間で彼らが大きく成長した事に感慨深い気持ちになった。
船内で応急処置をしたキム・サブは、患者を“トルダム”へ移送しようとするが、現在、ソウルでは南北会談の真っ最中。そんな時に脱北者の存在が明るみになれば、話し合いは決裂必至。政府は、北の要人が平壌に帰る18時間後まで韓国の領土への移送を禁じた。しかしそれでは患者が死んでしまう、と、キム・サブは激しく反発。彼の熱意に負けた警察の責任者は、決して情報が洩れない事を条件に移送を黙認するのだった。
“トルダム”には大勢の職員が出入りしており、隠し通すのは不可能だ。そこで彼らは、“トルダム”の隣に建てた竣工前の「外傷センター」で、秘密裏に治療する事にする。しかし、北朝鮮側が知る事となり、脱北者の送還を要求してきた。今回の会談がうまくいけば、40兆ウォンの経済効果が見込める為、従ってくれ、と言う韓国政府。キム・サブは「医師である私に、人の命と40兆ウォン、どっちが大事かと尋ねてるのか!」と激怒。そして、送還まで時間の無い中、「政治的な立場や経済効果なんてどうでもいい。患者の命を救うのが、医者の仕事だ」と、手術を強行することに決める。
ウンジェと共に難しい手術を始めたキム・サブ。だが、“トルダム”の行政室長・ギテ(イム・ウォニ)が、施設の定期検査で全館停電になる事を医師たちに伝え忘れていたせいで、手術中に停電に。ピンチの中でもキム・サブは「最悪の状況ではない。落ち着こう」と声をかけ、スマホのライトで手術を続行。手の感覚だけで出血部を探し当て、無事に手術を成功させた。これが「ゴッドハンド」と言われる所以だ。そして、脱北者たちを要求通り返したのだが、仲間たちは「キム・サブがこんなにあっさり患者を手放すなんて…」といぶかしがる…。
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