福士蒼汰&松本まりかW主演の映画「湖の女たち」劇場公開決定「人間の奥底で疼く何かを感じていただきたい」

2023/05/10 08:00 配信

映画

福士蒼汰コメント「今まで経験したことのない役柄」


圭介は今まで経験したことのない役柄だったので、僕にとって非常に意義のある作品となりました。原作や台本を読み込み、撮影に向けて準備を整えて臨んだのですが、大森監督には原点に引き戻していただいた感覚でした。

役者がすべきことは“その場の空気に身を置く”こと。思考を取っ払い、その場で感じるままを表現するのがお芝居だということに、改めて向き合えた気がします。“わかりやすさ”や“意味”を求められることが多い昨今ですが、この作品では、人間の奥底で疼く何かを感じていただきたいです。言葉だけでは説明がつかない人間という生き物を、湖の絶景と共に受け止めていただけたらと思います。

松本まりかコメント「不自由さを求めてすらいることに気が付いた」


大森立嗣という人はただひたすらに私を見つめ続けました。何も語らず肯定し続けました。私は認められ解き放たれ自由であることに戸惑いました。芝居は俳優はこうあるべきとか、誰かが決めてくれた常識を鵜呑みして従い縛られ生きることに安心感を覚えていること…なんならその不自由さを求めてすらいることに気がつきました。

自分は何者なのか、何がしたいのか、何がしたくてここまできたのか、自分の中に何があるのか、何もない、持たない、結局何者でもないことを突き付けられ、焦り、限界を知り、静かに壊れてゆきました。そこに至って私はようやく、自分を守る、偽るガードが崩れ、その隙から本当に美しいもの、その本質に一瞬、出会うことが出来たのです。それは私であり佳代であり、自分と役を隔てるものはなかったように思います。