私が演じる矢崎莉桜は、人を傷つけているようで、自分で傷ついている。去る者を追わないけれど、来る者も拒まず。不思議な立ち位置の人だと思います。
自分でも知らなかった女の部分に気付かされる作品でもあるので、それを受け入れて、「傷ついてなんぼです!」という気持ちで挑んでいます。
第三者の目になって、伊藤くんと彼女たちを見ていると、結局、伊藤くんがいてくれるおかげで、自分と向き合ったり、痛みに気付いたり、人生のスパイスになっていたりするので、伊藤くんみたいな人も必要なのだと解釈しています。
この作品は、いい意味でも悪い意味でも、最低な人たちが集まったお話です。反面教師にするのに、すごくいい教本だと思っています。結構シュールに笑えたりしますし、独特の世界観にはまれると思いますので、楽しみにしていただけるとうれしいです。
私の演じる「Aの女・智美」は、伊藤くんに好かれたくて一生懸命なのですが、雑に扱われてしまう、かわいそうなキャラクターです。
ドラマの中で、二人の関係の進展を期待していたのに伊藤くんに雑に扱われるシーンがあるのですが、そのシーンを演じていたときは、智美として悲しくて悲しくて涙が止まりませんでした。
ドラマは【A~E】の女性目線で描かれていますが、映画は「伊藤くん」目線のお話になります! 友達同士で見て、盛り上がっていただけるとうれしいです。
最初に台本を読んだ時に、【A~E】までの女性のキャラクターがすごく魅力的に描かれていて、面白いなと思いました。
ちょっと女性たちに対してイラッとするところもあるのですが、お話が進むうちに、笑いもあって、最後にはホロっとするところもあります。
私が演じる修子は、伊藤くんよりも駄目な女なんじゃないかって思うくらいのキャラクターです(笑)。
自分に似ている部分もあって共感するところも多く、修子を通じてここが私のいけないところなのだなって気付かされる楽しい撮影でした。
このいろいろなタイプの女性たちは、きっと自分の周りに「あ、こんな女性いるな」って思っていただける作品だと思います。温かい目で楽しんで見てもらえるとうれしいです。
この作品には、共感したら負けのような気がする“女の子のあるある”がすごく散りばめられています。
私が演じる聡子は、ちゃんと愛情というものを知っているのに、どうしても正解にたどり着けない女の子です。
本当は友達のことが大好きなのに、女性らしい嫉妬心を持っているのに、それがどこに向いているものなのかが、よく分からなくなっています。ひょっとしたら見ている方に憎まれるかもしれない、自分の過去の何かにリンクする一瞬があるかもしれない、そんなキャラクターです。
聡子が苦悩しながら、ちょっとでも成長していく様を見守っていただければと思います。
エンターテインメントとして楽しく、面白いと思っていただける部分と、気持ちがグチャグチャになっていく部分があるので、それをていねいに演じていければいいなと思いました。楽しんでいただけると幸いです。
廣木(隆一)監督とは今までお仕事をしたことがなかったのですが、ずっとご一緒したいと思っていたので、今回お話をいただけてとてもうれしかったです。
この作品で、【A~E】の女の子たちが持っているものが、私自身にも少しずつあるような気がして、それぞれのキャラクターに共感できました。
女の子が変わるといろんな面の伊藤くんが出てきて、彼自身も変わってくるのが、すごく面白いと思いました。とても弱くて駄目な人ですが、その彼の弱さが、いろんな女性を引きつける魅力なのかなと思います。ぜひ女性たちが一生懸命恋愛している様をご覧いただきたいです。
今までにない恋愛ドラマになっていると思いますので、楽しんでいただけるのではないかと思います。
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