気象予報士・小林正寿、包丁も食器もない自宅での自炊法を語る【「しゃもじがあれば箸はいらない」#3】

2023/05/12 20:00 配信

芸能一般 連載

カロリー重視の食事

――ほかにはどんな料理を?

「あとはお好み焼きですね。めっちゃキャベツをちぎって、隠し味でネギを入れて…ネギは噛みちぎるので大きくなっちゃって隠しきれないですが(笑)。大量のキャベツをちぎるのは時間がかるので、運動会でよく流れる『天国と地獄』を流しながらちぎります。」

――「天国と地獄」にそんな活用法が。

「あと作るのは“お寿司”ですかね。」

――お寿司!お刺身を乗せたり?

「ネタは味のりです」

――…?

「『へいお待ち!』と言いながらカウンターに並べます。形から入るタイプなので」

お寿司(C)小林正寿


――とても独創的な自炊をされているようですが、食べるものに関してポリシーや大切にしていることはありますか?

「基本的には食事は効率重視ですね。自炊するときは一度に野菜と肉が摂れるメニュー、買う場合は手早くカロリーがとれるものを選ぶので、いつも同じものなことが多いです。昔から食べているのがミニスナックゴールドというパン。1つで約500kclあるので、急いでいるときによく食べます」

――なるほど。嫌いな食べ物はありますか?

「食べ物に限らずですが、透明なものが嫌いです。誘惑されている感じがして。」

――と、言いますと?

「代表的なのは生春巻きですね。具が見えるじゃないですか。見せる必要ないと思うんですよね。」

――そうですか…。味ではなく見た目の問題なんですね。ときどき、食レポのお仕事をされることもあるんですよね。

「はい。そういうときは、本業を生かして、全部天気にたとえて表現します。あっさりめの醤油ラーメンだったら、その時期に合わせて『梅雨明け10日ですね』とたとえたり。」

――どういう意味でしょうか?

「梅雨明け発表後の10日間は青空が広がるので、梅雨明け直後のようにすっきり澄み渡る味ということですね。食リポは、事前に味を確認できずその場で表現しなくてはならないので、難しそうだなと思っていたのですが、やってみると意外と言葉が舞い降りてくるものですね。これも普段からコツコツと天気の知識をつけてきた成果かなと思っています。」

取材・文=高橋ダイスケ

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