【漫画】超マイペースだけど憎めない新入社員と、その世話をする先輩の話に「優しい世界でほのぼのした」の声

2023/05/18 18:30 配信

芸能一般 インタビュー

マイペースな新入社員に翻弄される『新人と花田』がコミカルで面白い画像提供/井上まいさん

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、“マイペースな新入社員”をテーマに描いた漫画『新人と花田』をピックアップ。

作者は漫画家の井上まいさん。マンガサイト「マンガファイブ」で連載中の『大丈夫倶楽部』から一話を抜粋し、2023月4月28日に本作をTwitterに投稿したところ、約4万件の「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事では、井上まいさんに作品のこだわりポイントや創作のきっかけなどについてインタビューをおこなった。

マイペースな後輩を必死に理解しようとする花田に「理想の先輩」の声

『新人と花田』(1/8)画像提供/井上まいさん


新年度を迎え、主人公・花田の職場に新人社員の森が入ってきた。職場で森の世話を任されることになった花田だったが、そこでは森のマイペースっぷりが爆発する。ある時は「携帯家に置いてきた~」とだいぶ時間が経ってから言い始めたり、またある時は空になったドリンクをそのまま淹れに行かず諦めたり…。

終いには夜近くになって、突然「明日休みます 好きな団体の夜の生配信に備えたいので」と言い始める始末。花田が「休みたい時は今度からはもう少し早めに相談してもらえたらいいかな~」と優しく告げると、森は15秒ほど考えた後に「バイト感覚でした~」と反省するのだった。

そんな森のマイペース具合に対し、花田は“私と森さんそれぞれの生きるペースにビックリするほど差があるってだけで 違う人間同士なんだから当たり前だよね”と考える。

そんな中、仕事を終えた二人はタピオカ屋に立ち寄ることに。「森さん!私の奢り!」「遠慮なく好きなだけ頼んじゃってください 私もLサイズ飲んじゃうぞ~!」という花田の言葉に甘え、森はLサイズのドリンクを注文するのだが――。

マイペースな新入社員とのやり取りをコミカルな展開で描いた本作。Twitter上では「優しい世界でほのぼのした」「森さんのマイペース具合がどこか憎めない感じに描かれてて好き。花田さんも森さんを理解しようとしてて良い人だよね」「森さんの表情や仕草が可愛いし、花田さんも後輩にすごく優しくて“理想の先輩”って感じ」など、ストーリーだけでなくキャラクター像や表情・仕草の描写に関しても称賛コメントが寄せられている。

作画の際のこだわりは「絵で伝えられる情報はなるべく文字を読まなくても伝えられるように表現したい」

『新人と花田』(4/8)画像提供/井上まいさん


――『新人と花田』を創作したきっかけや理由があればお教えください。

職場での主人公を描写したかったからです。自分と全く違う他人を尊重するような内容にしようと思って描きました。

――本作では、ゆとり感のある新人と、それに刺激される主人公がとても印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。

他人とのコミュニケーションは気力が要りますが、社会で避けようもなく大事なものだと思っています。読者に向けてというよりも自戒に近いですが、そういうものが伝わっていたら嬉しいです。

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

このエピソード以前に他の社員とのやりとりを描いていたので、別角度から主人公の職場の対人関係を描けたのは楽しかったです。

――他のエピソードでもリアリティかつ共感性のある話が描かれていますが、普段作品のネタ(ストーリー)はどのようなところから着想を得ているのでしょうか?

生活していて実際に感じたことをストックしておく事が多いですが、登場人物のキャラクターに則って肉付けをしたり、全て空想から組み立てる時もしばしばあります。

――井上まいさんの作品は、キャラの表情が非常にわかりやすく描かれていて、主人公の心情描写もユニークで面白い印象を受けました。作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか?

難しいですが、絵で伝えられる情報はなるべく文字を読まなくても伝えられるように表現したいと思っています。特に表情に関しては、その都度その心の内がどうなっているか想像しながら描いています。

――今後の展望や目標をお教えください。

長く描かせていただいて、表現したかった世界観を作ってこられたと思います。最後までそのように全うしたいと思っています。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!

これまでもこれからも作品を通して感じた事や伝わった事がありましたら、そのままを皆さんの中で考えたり楽しんだりしてもらえたら嬉しいです。