齊藤なぎさ、指原莉乃が“激推し”する圧倒的美貌のアイドルから“怪演”見せる演技派俳優へ進化ちゅ~

2023/05/16 11:10 配信

ドラマ コラム

“ゆあてゃ”役で新境地開拓


グループの人気、齊藤個人の人気もどんどん上昇していく中、一つの大きな作品に出会った。それが2022年4月から6月にかけて放送されたドラマ「明日、私は誰かのカノジョ」だった。齊藤が演じたのは“ゆあてゃ”と呼ばれる少女・ゆあ(高橋優愛)。同作にはいろんな過去を背負い、今ももがいている女性たちが登場するが、ゆあてゃはホスト沼から抜け出せずにいる女の子。原作のファンだったという齊藤は、ゆあ役をオーディションで勝ち取った。家族や友達から「ゆあてゃに似てる」と言われたこともあったらしく、このオーディションで選ばれたのは必然だったのかもしれない。

ガーリーな髪形や服装は、イコラブの齊藤のイメージと共通する部分も多いが、不機嫌だったり、突然怒り出したり、ケンカをしたり、アイドル・齊藤なぎさでは見られなかった表情や言動がドラマの中で見られ、視聴者に衝撃を与えた。このドラマでの齊藤は、視聴者やファンに新たな一面を見せただけでなく、自身にとっても“演じることの楽しさ”と“演じたいという思い”を確信させるものとなった。

2022年9月25日、東京・国立代々木競技場第一体育館で行われたイコラブのコンサートで、グループからの卒業を発表。2023年1月13日に神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールで開催された「〜齊藤なぎさ卒業コンサート〜 現役アイドルちゅ〜 みんなのこと大好きだよ」をもってグループを卒業した。

卒業発表した時に、「居心地のいい場所に甘え続けてしまうことに対して何度も悩んだ結果、ここから一歩外に踏み出すことに決めました」という気持ちをファンに伝えた齊藤。「自分の人生は一度きりだからこそ、自分の意思を大切にして頑張ってみたいです」とも。そして卒業後は事務所を移籍。2023年3月から恋愛リアリティー番組「花束とオオカミちゃんには騙されない」(ABEMA)に出演するなど、イコラブ在籍時には挑戦できなかった新たなフィールドにも踏み込んでいった。

“ゆあてゃに変わる時”の表情に反響


5月2日、9日に放送された「明日、私は誰かのカノジョ」の特別編はゆあてゃがホストにハマるまでの過去が明らかになる物語。シーズン1で見たゆあてゃが帰ってきたという印象を受けながらも、彼女の内面をより深く探っていく物語ということで、齊藤自身の演技が注目された。

裏切りや孤独などを経験し、ゆあからゆあてゃに変わる時の表情を多くの視聴者が絶賛。信じた者に裏切られ、涙する場面で一緒に涙を流す視聴者も多かったという。アイドルではなく俳優として生きていくことを選んだ齊藤。この特別編にはその強い意思が感じられた。

◆文=田中隆信