コスプレイベントといえば、会場を彩るレイヤーたちの衣装を通して、その時期に旬のアニメや漫画、ゲーム、さらにはこれからはやりそうな作品まで分析できる…というところも、参加する上での楽しみの一つ。本記事では、4月~5月にかけて開催された各種イベントで見つけた、魅力溢れるコスプレイヤーたちにクローズアップ。メークや衣装制作、キャラクターに似せるための体づくりなど、それぞれにコスプレに対する“こだわりポイント”を、ひと言コメント形式で話してもらった。
テレビアニメの第1話を見終わるのと同時に「衣装を作りたい!」と思って。即、生地などの素材を買いそろえて、1週間で完成させました。とくにこだわったのは生地の質感ですね。シルエットだけでなく素材の材質でも“アイドルっぽいキラキラした雰囲気”を表現したかったので、実際にアイドルのステージ衣装などで使われている生地を買ってきて制作したんです。スカートの膨らみも、なかにパニエを履いてボリュームを出しているので、いい感じに仕上がったんじゃないかな…と思っています。(「推しの子」星野アイ/ないるさん)
こだわったのは、アイドルっぽい華やかな雰囲気を表現したくて、キラキラ多めのメークにしたことです。ハイライトを強調するだけでなく、グリッターもいつもの倍、顔中に塗りまくって、キラキラ感を出してみました。ちなみに、インスタなどにアップした写真は、目に星を入れて、よりアイちゃんっぽくしているので、よかったらチェックしてみてください。(「推しの子」星野アイ/桜井エミリアさん)
アニメを見て印象的だったが、フワッとしたスカートの膨らみだったので、その再現にこだわりました。私も、中にパニエを履くことでボリュームを増しているんですけど、衣装負けしないように表情やポーズを練習してきた…という点も、こだわって取り組んだポイントになります。(「推しの子」星野アイ/天音あずはさん)
こちらのインタビューは、4月29日、30日に幕張メッセで行われた「ニコニコ超会議2023」で実施したもの。伝統と最新技術が融合した「超歌舞伎」から“歌ってみた”や“踊ってみた”といったニコニコではおなじみのジャンルのスペシャルステージまで展開。ほかにもボーカロイドやVTuber、ゲーム、アイドル、自衛隊、痛車など、さまざまなコンテンツのブース・ステージがずらりと並んだ同イベントには、二日間で11万8797人が来場。“完全復活”にふさわしい賑わいを見せた。
こうして大盛況のうちに終了した「ニコ超」に続き、今後も「ワンダーフェスティバル2023[夏]」(7月30日、幕張メッセにて開催)や「世界コスプレサミット2023」(8月4~6日、愛知県名古屋市内・オアシス21などで開催)、「コミックマーケット102」(8月12日、13日、東京ビッグサイトにて開催)など、コスプレも楽しめる大型イベントは全国で多数控えている。
それらの会場では、どのような作品のコスプレに人気が集中するのか。そうした点にも注意しながら、最新のコンテンツをチェックしておき、会場で答え合わせをするのも面白そうだ。
◆取材・文=ソムタム田井