草なぎ剛が2023年冬にNHK総合とBS4Kで放送されるドラマ「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」で主演を務めることが発表された。
近年、手話やろう者の世界について、テーマとして取り上げたドラマが放送されるなど、社会的な関心が高まっている。2025年には世界規模で行われる聴覚障がい者のための総合スポーツ競技大会「デフリンピック」が日本で初めて開催されることも決まっている。
同作は、そんな今日的な題材に向き合ったドラマともいえる。原作は、丸山正樹による小説「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」。“読書の甲子園”といわれる「全国高校ビブリオバトル」でグランドチャンプ本に選ばれ、シリーズ化もされた。今回、ドラマ化されるのはそのシリーズ第1作目で、仕事や家族を失い人生に迷う男性が自分の唯一の技能である手話を活かして「手話通訳士」になり新たな人生のスタートを切る物語が、殺人事件をめぐるミステリーとともに繰り広げられる。
草なぎが演じる主人公・荒井尚人は、ろう者の両親の間に生まれた耳が聴こえる子ども、コーダ(Children of Deaf Adultsの略)であり、自身の生き方や他者との関わり方について悩み、現在と過去の事件を追う中で自分が何者なのかを自らに問いかけていくという役どころだ。ドラマの中では草なぎが手話を使って演じるシーンもある。
また、ドラマ化に際してオーディションを行い、20名近いろう者・難聴者のほぼすべての役を実際のろう・難聴の俳優が演じる。様々な思いを抱く登場人物たちを誰が演じることになるのかは、今後発表されていく。
今回、ろう者の方たちとご一緒させていただき、毎日、楽しい現場を共有しています。手話の演技も初めてなので緊張しますが、ご覧になる皆さんが楽しめる作品になるよう、頑張ります!