須賀健太、“元天才子役”に悩んだ過去も…パブリックイメージ武器にして見据える30代、初の舞台演出に挑む

演じることが好きというよりも、ものづくりが好き

須賀健太撮影=入江達也


──今回は「ハイキュー!!」という作品がきっかけで演出を手掛けられますが、須賀さんご自身としても、若い世代にお芝居を教えたいという気持ちになってきているところはあるのでしょうか?

こんなこと言うと偉そうですけど、そういう気持ちはやっぱりあって。ただそれは、「芝居を教えたい」とか「何かを残していきたい」ということではなくて。僕自身が映像、演劇含めて表現の芸術というものに救われて生きてきたので、そこを耕したいという気持ちが年々大きくなってきているんです。もっともっと気楽に舞台を見に行けるような環境になっていったらいいなと思いますし、もっともっと映像作品が増えていったらいいな、表現の幅が自由になっていったらいいなって。だから諸先輩方がやってきたように、日本の芸術に対して何か力になれたらいいなと思っています。

──ではもしかしたら今後、劇団「ハイキュー!!」以外に演出を手掛けることも?

今はとりあえず劇団「ハイキュー!!」を成功させるということに尽きますけど、クリエイティブなことをしたいという願望は常々あったので、「ハイキュー!!」に関わらずやっていけたらいいなと思います。高校生のときに友達と遊びでミュージックビデオを作っていたこともあるのですが、僕は演じることが好きというよりも、ものづくりをすることが好きなんだなということを、ここ数年感じていて。俳優部という1つの部署として、1つのピースとして作品をつくることが楽しい。だからどの部署であろうが、作品を作るということに対しての熱量は変わらないんです。純粋に現場が好きで、「これもやりたい」「あれもやりたい」の一環なのかなと思います。

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