山本美月、キャリアも捨てない「ちゃんと見極めて、自分の心が気持ちいいお仕事を」“人の怖さ”描くホラーで幸薄ヒロインに

“人の怖さ”がポイントのホラー

山本美月撮影=入江達也


――山本さんは映画『貞子vs伽椰子』に出演されているので、貞子と伽椰子の対決を間近で目撃したご経験者だと思うんですけど、今回の“赤い女”は、貞子と伽椰子と比べてどんな怖さの違いがありましたか?

貞子と伽椰子は、山本美月的に言うと“知ってる2人”なんですよ(笑)。顔なじみというか。シリーズを通して、各々の経験や苦労も知っているので(笑)。今回の“赤い女”は知らない人だから、そういう怖さはありますよね。

――実際に“赤い女”と対峙されていかがでしたか?

貞子と伽椰子は、どちらかと言うと“人”って感じがしますけど、“赤い女”はビジュアルも含めて、よりなんだかわからないもの感が強かったですね。それがすごい怖かったかな。ホラー部さんたちも、俳優部に気を使ってくださって、直前まで仕掛けを見せてくれなかったので、本当に「怖い!」って思えて。だから、リアルに驚いている表情を観ていただけると思います。貞子と伽椰子は日本を代表する2人なのでみなさんご存じだと思うのですが、ぜひ“赤い女”のバックボーンも知ってほしいですね。痛くて、見てられない感じですが……。

――本作の注目ポイントを教えてください。

VRとホラーが組み合わさった新しさもありつつ、昔ながらのホラーの良さもある、今までにない作品になっていると思います。謎解き要素もあるので、たぶんびっくりする展開になっていくんじゃないかなと。私的には“人の怖さ”がポイント。“いい人になる”ということを許していない厳しいホラーで、そこが魅力的だなと。人の残酷さが一番響きました。それを観て、ちょっとトラウマになってほしいなと思いますね(笑)。