コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、無表情な彼女の感情を知りたい彼氏の奮闘を描いた漫画『君の心を漢字たい』をピックアップ。
作者である須河篤志さんが5月9日にTwitterに投稿したところ、3.4万以上の「いいね」が寄せられ反響を呼んだ。この記事では、須河篤志さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
書道部に所属する橋場読実は、同じ書道部で副部長の花井瑞希と付き合うことになる。しかし、付き合って一ヶ月、橋場くんは才色兼備でクールな花井さんの気持ちが読めないことに悩んでいた。
そんなある日、橋場くんにいきなり転機が訪れる。橋場くんの頭に荷物が落ちてきて頭を強く打った瞬間から、花井さんの頬にいきなり”漢字”が映し出されるようになったのだ。どうやら花井さんの思っていることが漢字一文字になって顔に出ているようだ。
本当に僕のことが好きなのか…花井さんの本心を知りたい一心でコミュニケーションを図る橋場くんだったが、コロコロと変わっていく花井さんの"漢字"に惑わされる日々。今日こそ白黒はっきりさせようと橋場くんは花井さんに「今日一緒にお昼ご飯を食べない?」と誘い…。
恋愛初期にありがちな不安や一つ一つの出来事に表れる繊細な感情変化を描いた本作。Twitter上では「読んでてキュンキュンした」「尊すぎる」「無表情デレかわいすぎる」「純愛だなあ」「一文字しか映らないのがミソだよね」など反響のコメントが寄せられ、話題を集めている。
――「君の心を漢字たい」を創作したきっかけや理由があればお聞かせください。
きっかけは共同執筆している春カエルの「思ってることが漢字一文字だけで出る設定はどう?」でした。元々、ヒロインは「無表情な子」を描きたかったので、内面が漢字で出る要素との愛称は良さそうで面白そうだなと思いました。
――初めてできた彼女の本心を知りたい青年・橋場くんと才色兼備でクールな恋人・花井さん、それぞれのキャラクターや設定はどのように生み出されたのでしょうか。
まずは花井瑞希(ヒロイン)は無表情な子。という設定はできていたので、主人公の男の子は真逆でリアクションが大きい子にしました。
主人公の橋場は漢字があまり得意ではありません。漢字が得意だと漢字ばかり目立つ作品になるかな。と危惧したのもありますが、読者にも橋場くんと同じ目線で花井さんの顔に出る漢字の意味が何なのか、考えてほしかったのもありました。
花井さんの無表情な設定は今まで表情豊かな子をずっと描いてきたので、描いたことのない子を描いてみたいという…単純な理由です(笑)
――本作は彼女の心が映し出された漢字一文字に一喜一憂する姿が印象的な作品ですが、創作する上でこだわっている点や特に意識している点があればお聞かせください。
意識しているのは、あくまで漢字は二人の恋模様を楽しくさせる一つの要素。としていることです。
漢字を学ぶための漢字漫画にはしたくなくて、橋場と花井が主人公の恋愛漫画にしたかったんです。でも、漢字の説明もいれたり、二人の関係性も発展させたり、漢字要素と恋愛要素のバランスが制作過程で難しい時もあるので、漢字も恋愛も読んで楽しんでくれたら嬉しいですね。
――本作の中で須河篤志さんが特に気に入っているシーンやセリフがあればお聞かせください。
2巻に収録している14話がお気に入りです。
14話は花井瑞希視点で話が進みます。花井の細かい心理描写が描けたのが楽しかったですし、それまでの橋場の頑張りが実を結ぶ話にもなりました。二人の距離がぐっと近づく印象的な回になったと思います。
――現在くらげバンチで連載中の本作について、今後の見どころや注目ポイントお聞かせください。
漢字の力も借りつつ、橋場は花井との距離をどんどん縮めていきます。だからこそ、衝突することもあるかもしれません。橋場はその時どうするのか?そもそも能力のことはいつまで黙っているのか…少しハラハラする展開も考えています。花井さんのデレもどんどん描いて行こうと思っているので、そこにも注目してほしいです!
――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
いつも作品を応援してくれてる皆様ありがとうございます!これからも読者の皆様が思わず「ニヤ…」となるような作品を描けるように頑張ります。そして、「君の心を漢字たい」の橋場と花井をこれからも、温かく見守っていただけたら嬉しいです!
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