眞島秀和、倉科カナ、前田旺志郎、夏子による舞台「My Boy Jack」(マイ・ボーイ・ジャック)が、2023年秋、東京、福岡、兵庫、愛知にて上演されることが決定した。
「My Boy Jack」は「ジャングル・ブック」などで知られるノーベル文学賞受賞作家、ラドヤード・キプリングが、第一次世界大戦中に書いた詩。声高に戦争が悪いとも、戦争に行かなければよかったとも、息子を返せとも言わず、荒れ狂う風と潮に翻弄(ほんろう)され、なすすべもなくいる者のやり場のない憤りや嘆きが語られている。
また、上村聡史が演出を担当し、人脈を使って息子を軍にねじ込む厳格で優しい父を眞島、子供たちに無償の愛を注ぐ母を倉科、ハンデがあるにも関わらず必死に努力し将校になった息子を前田、不安を押し殺しながら日々を暮らす姉を夏子が演じる。
激戦が続く第一次世界大戦。健康な体があるなら戦地に行くべしと声高に理想を語る父・キプリングは、酷い近視ゆえに軍の規則で入隊出来ない息子を、人脈を使って軍にねじ込む。母親と姉は、必死に不安を圧し殺しながら日々を暮らす。戦意高揚をうたっていた父親も、日が経つにつれて不安にさいなまれるようになる。
ハンデがあるにもかかわらず必死に努力し将校になったジョン(ジャック)は、西部戦線へと出征する。厳格だが優しい父と、無償の愛を注ぐ母との幸せな家庭で育った彼は、銃弾が飛び交う戦場を体験する。ある朝、突撃ラッパが鳴り響く中、彼の中隊に突撃命令が下る。数時間の激闘が終わり兵士たちは次々と傷つきながら塹壕へと引き上げてくるが、そこにジャックの姿はなかった。
またとてつもなく高い壁が、目の前に現れました。稽古が始まるのはまだちょっと先ですが、今から楽しみです。なんてことは正直言えません。しかし、難しい事に挑戦できるのもこの仕事の醍醐味(だいごみ)です。
戦場に息子を送り出す父親という役を、今、演じる意味を感じながら、初めてご一緒する演出の上村さん、出演者、スタッフの皆さまと一緒にこの作品をお届けします。頑張ります。