大泉洋のさすがの演技だった。
真犯人が目覚めると、そこは病院のベッドの上。爆発時間も過ぎていた。真犯人は自分の計画がうまくいったと喜ぶ。……しかし、実は皆実たちの作戦で、実際は爆発時間前で、真犯人の言葉から菊知の娘が監禁されている場所の目星をつけることができた。
まんまと視聴者もだまされる展開。心太朗は発砲の瞬間、真犯人をスタンガンで気絶させていたのだ。心太朗は迫真の“演技”で、皆実とバディとして見事な連携を見せた。
今回の真犯人は、“親ガチャ”という思いをこじらせていた。そんなストーリーの根底にあったのは、人が人を思う気持ち=親子の情。それは、父親が殺人犯として逮捕された幼い心太朗を引き取って育てることにした清二と心太朗の関係へとつながっていった。
護道家と距離をおこうとしているような心太朗は、冒頭の清二の誕生日パーティーもそんな雰囲気だった。しかし、事件解決後に改めて皆実と清二の元に行き、誕生日プレゼントを渡した。健康管理もできるスマートウォッチで、喜びつつも「こういうのはよく分からんのだよ」ととまどう清二に、「分からなければ私が教えます。いつでも呼んでください」と変化を見せた。
そして、そんな心太朗に、清二は養子に来たばかりの頃に心太朗が贈った「かたたたきけん」を持ち出し、「一枚、頼むよ」とお願いを。心太朗は清二の肩をトントンと叩き始め、その音を皆実も微笑みながら聞く姿に、心に温かなものが広がった。
タイトルがTwitterのトレンド入りし、SNSには「心ちゃんとお父さんの関係がどんどん変化してるの泣けるね」「かたたたき券は泣けるなぁ」といった声が。
しかし、ラストでは京吾と泉が話す場面で、心太朗の実の父親が皆実の両親を殺した犯人であると明確になった。バディとして皆実との関係が深まってきた心太朗、そして護道家にも波及する様相にドキドキ感が高まっている。
※高嶋政宏の「高」は、正しくは「はしご高」
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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