――岩崎さんは舞台演出を担当されましたが、こだわりのポイントをお聞かせください。
岩崎:この物語の内容は、すごく演劇っぽくて、演劇でないと成立しない内容になっています。そこに、演劇っぽいお芝居をつけてしまうと、「演劇ってこういう感じだから嫌い」と苦手意識を持たれている人もいるので、あえて演劇っぽくない動作を入れたりしました。ですが、物語が崩れないように、そのシーンの意味がお客さんに伝わるよう、役者さんと一緒に作っていきました。
――岩崎さんの演出をうけてみて。川島さんはいかがでしたか?
川島:本当に、一人一人のキャラクターを細部まで見てくださっているなと感じました。細部にこだわっていただいたおかげで、演じる役の設定も明確になり、役作りの手助けになりました。
――本作は、6月に舞台を行った後、テレビでもスペシャルドラマとして放送されます。舞台とテレビでどのような違いがありましたか?
岩崎:舞台では演出を担当しましが、ドラマは担当していないので、ドラマでは監督に言う通りに演じることを心がけました。舞台とドラマが重なった時に、皆さんがどのような印象を受けるのかが楽しみです。
川島:舞台では、役を作り上げるというより、その場で起こっているできごとに対して反応して、会話をしていく形だったので、ドラマでも、その形を変えずに、一貫性を持って撮影していけたらと思います。視聴者の方は、舞台にいる登場人物と、ドラマに出てくる登場人物が同じ人物ということが、新鮮で面白いと思います。
――最後に、本作の見どころをお聞かせください。
岩崎:演劇っぽい物語に演劇っぽくない僕の演出がされていたり、今回共演した人たちが、みんな初対面だったり、とても珍しい作品になっていると思います。この作品を見たお客さんがどのような反応をするのかが僕自身も楽しみなので、最後まで妥協せずに一番いい形を目指したいと思います。
川島:今までに演劇をたくさん見てきた人にとっても、新しい体験をしてもらえるような作品になっています。実際に演じていて、「これはなんだろう?」と思う瞬間もあり、難しいところもあるんですが、お客さんにも同じ体験をしていただいて、それぞれの解釈で、スペシャルドラマを見て確認するのも楽しみの1つだと思います。ぜひ劇場に足を運んでいただけたら嬉しいです。
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