――神木さん演じる万太郎と田邊教授が初めて教室で出会うシーンでは緊張感を感じました。その場面を演じるにあたり、どのようなことを心がけていましたか?
おっしゃる通り、出会いの段階では“緊張感”を意識しました。「この人、何なんだ」という少し食えない感じの表情を入れつつ、万太郎にとってどういう存在になっていくかを視聴者の皆さんにはあまり明確に表示しないようにしました。
「どっちなの? すごく歓迎しているけど少し変な顔してない?」と含みを持たせ、この先二人がどうなっていくのだろう…と感じてもらえるような雰囲気を出そうと演じていました。
――今後の展開で田邊教授はどういった立ち位置になっていくのでしょう?
これから、田邊教授は万太郎を自分のものにしようとしていきます。才能がどんどん開花していく万太郎の姿に多少嫉妬しながら、教授という立場として彼を上手く利用できないかと考えるわけです。自由奔放に前に進んでいく万太郎を、自分の範疇の中に繋ぎ止めておきたい、操りたいという思いがどんどん強くなっていくんですね。それが、周りにとって、万太郎にとっての足枷になっていく。
おそらく万太郎はもっと広い世界を見ているのに、田邊は自分の敷いたレールの上を歩かせようとします。それが東京大学のためになるというのが田邊の主張になるわけですが、田邊が最初に言っていた「とにかく留学しなさい」「もっと世界は広いんだ」という言葉が逆説になってくるというか…そういったシナリオになっていきます。
――田邊教授と万太郎はライバルになっていく…?
田邊教授にとって万太郎は、ライバルといえばライバルなのですが、すごく良くできる社員のひとりという感覚だと思います。味方につけると心強いけど、敵に回すとちょっと怖いな…という思いで接しているのかなと考えながらお芝居をしています。
――初出演時「田邊教授トレンド入りしてる!オオタニサンの次の次 やっほーい」と喜びのツイートをされていましたね! 教授のキャラクターがもっと話題になるといいなという思いはありますか?
そうですね。おそらく現時点では、視聴者の皆さんは田邊と万太郎が二人三脚で何かを成し遂げていくのだろうと予想されていると思いますが、実際は真逆に進んでいきます。視聴者の方をどんどん裏切っていく方向にいくので、きっと皆さん喜んでくれるのではないかな。
「朝ドラで言っていいの?」というような衝撃的なシーンやせりふが出てくるので、そういう意味では皆さんへのサプライズになるのではないかと思います。