陽一の大事なものは、まぎれもなくみちだ。浮気をしてしまったのも、みちへのEDに悩みに悩んだ先にあったものだったように思われる。好きだけれど、応えてあげることができない。そのプレッシャーが大きかったのだ。だからといって浮気、不倫が正当化されるわけではないが、パズルのピースを手作りすることも含め、陽一は自分が生んだ罪と懸命に向き合い、変わろうとしている。
パズルのピースといえば、前回の第7話で子どものころの新名がパズルの最後の1ピースをなくし、大泣きして3日間も口をきかなくなって新しいパズルを購入してもらったというエピソードが明かされた。
パズルは、陽一と新名の行く末を暗示するのだろうか。今回、陽一がピースを手作りしたパズルは第1話で、まだ新婚だったころのみちと陽一の部屋にあったもの。そして、体を重ねたあとに、陽一の背中にくっついた1ピースにみちが気付くという場面があった。そこからの時の流れも感じさせつつ、不器用ながら自分で埋めようと頑張る陽一だが、手作りしたピースはまったく同じものではない。対して、幼いときの話ではあるが新しいもので完成させるという完璧主義者の新名は、人間関係においてもそうなのだとしたら…。
タイトルがTwitterのトレンド1位になるなか、このパズルの場面に言及する感想も多かった。「陽ちゃんがパズルを必死に直してる姿を見て、純粋で不器用なんやね、、ってホロリ」「陽一は言葉にしないけど不器用な愛情と優しさがある」「パズルのピース埋めようとしたりと優しさは感じるけど長年のすれ違いって簡単には取り戻せないよね」「対比がすごい」といった声が上がった。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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