トーンを落とした映像の中で、アシャとフレイアの不安が交錯する。まだ8歳のアシャが突然見知らぬところに連れて来られた不安、苦しみは容易に想像できる。瞑想の時間があり、“おばさん”と呼ばれる女性たちが厳しく管理する生活。そしてそこでは、“ママ”という存在が大きいことが分かってくると、見ているこちらの不安が一気に恐れへと変わる。
一方でフレイアの不安、おびえは何なのか。彼女がアシャの連れ去りに使われたものと似た白いバンを見かけたときに焦りを見せた理由は…。
アシャのほうの展開では、何度も逃げようとする彼女のケアを“ママ”ことエイドリアン(ミランダ)から任されたエイミーの視点がポイントになっていく。
この導入の構成が実に見事で、物語の世界にぐっと引き付けられる。支配され、洗脳されていると分かるエイミー、不安に駆られ過ぎな感もあるフレイア。2人の闇がサスペンスフルに迫ってくるのだ。オーストラリアのディズニープラス初制作ということもあり、かなり意欲的な作品となっているといえる。
現在、全8話のうち第3話まで配信中。第4話は6月7日(水)に配信されるが、緊迫した展開が続き、1週間が待ちきれなくなるだろう。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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