岬 なこ「わたしは背中で語れる先輩になりたい!」/Liella!スペシャルリレーインタビュー【音楽編】3

2023/06/05 18:00 配信

音楽 アニメ インタビュー 独占

嵐千砂都役 岬なこ(C)2022 プロジェクトラブライブ!スーパースター!!

スクールアイドルグループ・Liella!の3rdライブツアー、「ラブライブ!スーパースター!! Liella! 3rd LoveLive! Tour ~WE WILL!!~」が3月5日、ベルーナドームでファイナルを迎え、2期生メンバーが加入し9人となった初めてのライブツアーは大盛況で幕を下ろした。その後、Liella!の3期生メンバーやユニットがに発表されるなど、「ラブライブ!スーパースター!!」のさらなる盛り上がりが期待される。そこで、WEBザテレビジョンではLiella!メンバー全員の短期集中連載リレーインタビューを実施。9人で臨んだ3rdライブツアーの振り返りや、2ndアルバム『Second Sparkle』について存分に語ってもらった。Liella!のスペシャルロングインタビュー3番手には、嵐 千砂都役の岬 なこが登場。

3rdライブツアーは「魂をベルーナドームに置いてきちゃったかな(笑)」


――7都市14公演の3rdライブツアー、お疲れ様でした。まずは、このツアーを無事走り切ったいま感じていることを、言葉にしていただけますか。

1stライブツアー、2ndライブの終わった後と同じような、ちょっと心にぽっかり穴が開いてしまったような…喪失感ではないですけど、すごく寂しい気持ちです。それと同時に、3rdライブツアーがどれだけ充実していたのかを思い返しています。少し経った今でも目を閉じるとライブの光景が鮮明に思い出せて、あのメンバーとこの瞬間目が合っていたなとか、ファンの皆さんともすごく目が合って楽しかったなとか。特に最後のベルーナドームは初の単独声出しライブでもあったので、濃密すぎるものが詰まっていて…。「終わったよ」という瞬間のぽかんとしてしまう感じが未だに心に残っていますが、その感覚に慣れないですね。メンバーのみんなと同じように、止まらずに時は進み続けてはいるものの、どこか「自分はちょっと止まってしまっているんじゃないかな」と思うくらい、ちょっと取り残されている感覚があります。魂をベルーナドームに置いてきちゃったかな(笑)…そのくらい楽しかったんです、本当に!

――それだけ3rdライブツアーを充実させられたのは何でだと思いますか?

なぜなんでしょうね…。わたしたちがステージ上でパフォーマンスをさせていただいて成り立つライブではあると思うんですけど、応援してくださっている皆さんが会場ないしは配信で見てくださっていないと、ライブは完全体にならないと思っていて。時間を割いてわたしたちと過ごすことを選んでくださった皆さんがたくさんいたからこそ、「ライブやってて良かったな」とか「今日この場所に来てよかったな」と思える瞬間が重なったのかなと思います。

――今回のツアーのステージに立たれてみて、岬さんが実際に感じた事はありますか?

特に私が感じたことは、やっぱり会場が広い!ということ。本当にありがたいことに、会場がどんどんどんどん広くなっていって、その分応援してくださっている皆さんとの物理的距離が遠くなってしまって。わたしたちがどれだけ大きく動いたら届くんだろう…今までと同じ届け方じゃ絶対に足りないと思いました。どうやったらわたしたちの想いを会場の皆さんに残すことなく届けることができるのかなというのは最後まで課題でした。

――遠くまで、あるいは広く届けるために、意識したことはありましたか?

わかりやすい例で言うと、とにかく今まで以上に手とか手先、足先まで一瞬の気も抜かないようにしました。それと今回はトロッコを使ってパフォーマンスする曲があって、少しでも皆さんの近いところに行ける瞬間を逃したくなかったので、会場の奥の方へ行った時にも「あなたのこと見えてますよ!」としっかり手を伸ばしたり、大きく振ったりして、わたしたちがここにいて、あなたと同じ時間を過ごせているんだよいう想いを全力で伝えるように心がけていました。

ラブライブ!スーパースター!! Liella! 3rd LoveLive! Tour ~WE WILL!!~より 未来の音が聴こえる 嵐千砂都役 岬なこ(C)2022 プロジェクトラブライブ!スーパースター!!

「皆さんの声の大きさにびっくり」念願の声出しライブで涙


――その中でもファイナルの埼玉公演、ベルーナドームでのライブは、「初の声出しの単独公演」「初のドーム会場での公演」ということもあり、特別な想いを持って立ったステージだったのではないかと思います。ベルーナドームの2日間について、振り返ってみていただけますか。

まずベルーナドームは、とにかく開放感がすごかったです。天井が覆われていながらも、今までのホールやアリーナとは違って、どこまでも声が突き抜けていくという感覚がありました。「初の単独声出しライブ」ということでわたしたちLiella!の1期生5人にとっては念願が叶ったステージで。デビューさせていただいたときから世の中がコロナ禍になったこともあって、無観客から始まりました。

そして、皆さんが目の前にいるということのありがたさを嚙みしめながら行った1stライブツアー、少し会場が大きくなってソロ曲にも挑戦した2ndライブもあって、今まで積み重ねてきたものは間違っていなかったんだなと。ここまで皆さんと一緒だったからこそ声出しライブをすることができたんだなという感情があまりにも大きくなりすぎて。ベルーナドームでのライブは2日間あったんですが、その真ん中あたりの感覚があんまりなくて…浮ついていたというわけではないんですが、どうしたらこの気持ちをうまく言語化することができるんだろう…。そのくらいわたしにとっても待ち望んでいた瞬間を今自分は目の前にしているんだなと、涙が溢れてしまった2日間でしたね。

――声出しできるライブで、ファンの方がどんな反応をするのかというのを体験したい気持ちが強かったのでしょうか?

そうですね。やっぱりわたしたち以上にファンの皆さんにとっても、無観客になってしまったデビューのリリースイベントからずっと悔しい思いがどんどん溜まっていったと思うんです。そして、やっとベルーナドームで解放できた、という瞬間だったと思うので。普段はイヤモニをしてライブをしているのですが、埼玉公演1日目の2曲目が終わって最初のMCの時に、真っ先にイヤモニを外してコーレス(コール&レスポンス)もマイクを通してではなく、自分の耳で直接聞きたかったんです。イヤモニで聴いている音楽も相当大きかったんですが、それ以上に皆さんの声の大きさにびっくりしました。応援してくださる皆さんのパワーってとんでもなく大きいんだなと。今まで溜まっていた想いを、会場にぶつけに来てくれてありがとうございます!という気持ちになりました。

――そんな素敵な3rdライブツアーの最後にステージを降りた瞬間はどんなお気持ちでしたか?

ライブが終わった瞬間は、「ずっと続いたらいいのに」「終わってほしくないな」と思いつつも、ここまで走り抜けてこられたという達成感がわたしだけではなくてきっとメンバー一人一人にあったと思います。9人それぞれが戦っている課題があって、今回の3rdライブツアーを通してどう成長できるか、どのくらい皆さんと距離が縮められるか、などきっと全員が考えていたことだと思うので。最後にパッとメンバーと目を合わせた時のみんなの「寂しい」よりも「やり切った!」という清々しい表情…9人全員が汗や涙にまみれながら、そんな表情をしていたのが今でも脳裏に焼き付いています。こんなかっこよくて素敵な仲間と一緒にわたしもここまで走り抜けて来たのかという達成感が何よりも一番大きかったです。

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