――TVアニメ2期までの間で「このセリフ言えてよかったな」とか、自分の中で強く残ったセリフ、そのセリフを言うまでの気持ちの作り方を含めて残っているシーンはありますか?
やっぱり…あ~これも1個じゃないな…2個あります(笑)。TVアニメ1期と2期でそれぞれ1つずつ。1期でいうと、代々木スクールアイドルフェスのステージとなるところに幼少期にかのんちゃんとちぃちゃんが座っている、第6話の回想シーン。そこで風にぶわっと吹かれながら「かのんちゃんのできないこと、できるようになる」と涙ながらにかのんちゃんに対する思いを、あんなに弱々しいちぃちゃんがぶつけたシーンが大好きです。あの時に吹いた風もあの瞬間ちぃちゃんの背中を押してくれたんだろうなと思うと、その描写も相まって、言えてよかったなと。あのシーンが今のちぃちゃんに繋がっていると思っているので。
2期で言うと、やっぱり「スクールアイドル部部長の嵐 千砂都です!」ですね。そこでも一瞬、幼少期の自分と重ねるちぃちゃんがいて。あの時言われた言葉を今度は逆に、かのんちゃんに語りかけていたりとか、1期2期の間だけで「こんなにも頼もしくなったのか、彼女は」と思いましたし、ちぃちゃんの表情がどこか清々しかったんですよね。アフレコだと表情まではわからないので、ただわたしが、胸を張って言っているであろうちぃちゃんを想像して言葉を発するしかなかったので、やっと重なったなと思いました。
――ご自身のLiella!内におけるポジションを自己分析してみたとき、一言で表すと自分はどんな役割・ポジションであると思いますか?また、そのポジションはもともとのご自身の資質なのか、Liella!に参加して培われた一面のどちらだと思いますか。
わたし自身、結構Liella!のちぃちゃんと同じような位置にいるんじゃないかなと思っています。ちぃちゃんも常に視野を広く持って客観的にみんなを見ていることがすごく多いので。自分の視野が広いと言いたいわけではないのですが、やっぱりちぃちゃんが前に進むにつれてわたしも頑張んなきゃという気持ちが前に出て。それが自然ともっとみんなを見て、一人一人を理解して深く繋がりたいなという気持ちが、1歩引いてみんなを見てるところに繋がったのかなと思います。ポジションの名前とかはよくわからないんですけど、ぐいぐい前に行く、引っ張るというよりも「みんな行くよ~」と手を広げて「よいしょ」と一緒に進んでいくタイプだと思います(笑)。元々のわたしは人見知りで引っ込み思案で、前に出るのが苦手だったので、一人一人を見ながら、自分から話しかけたりするところは、以前のわたしから少し変わったのかな、と思います。
――Liella!のキャストは長い時間をともに過ごす仲間であり、切磋琢磨して高め合う存在でもあるのではないかと思います。自分が「ここだけは負けない!」と胸を張れるポイントは何ですか。
ここだけは負けない…あるのかな…(笑)。根本的に、本当に根っこがちょっとネガネガのネガティブなので(笑)。負けないところでいうと、ダンスの魅せ方…と言っておきましょう、言霊です(笑)。ちぃちゃんもダンスリーダーというのがありますし、個々の魅せ方ってやっぱり個性が出ると思うので、わたしは技術的な面だけで踊りたくないし、もちろん2期生にもそう踊ってほしくないと思っています。だからこそ、ダンスの魅せ方については、わたしにしか「背中で語れない」ところだと言いたいです(笑)。
――キャストそれぞれが、強い思い入れを持って活動に臨んでいると思いますが、お芝居や歌などで思うようにいかない場面もあったのではないかと想像します。そんなとき、何が支え・原動力になってくれましたか。
支えになってくれたのは、やっぱり仲間です。でもそれはわたしの中で結構表裏一体で。みんなを見ているから自分が劣っていると感じることもありますし、みんながこれだけ頑張っているから、わたしもLiella!の一員としてもっともっと頑張るぞと思う時もあります。一概にそれが全てとは言えないですけど、でも仲間がいることの大きさはやっぱりあります。あとは自分が担当している嵐 千砂都ちゃんもその一人です。彼女は常に常に前に進み続けていて、TVアニメの中ではないところでもやっぱりそうで。TVアニメ1期2期のこの空白の時間を体験したことによってより一層感じています。空白の期間でもやっぱりちぃちゃんの時は止まっていなくて。2期の第1話から「あっ、やっぱり成長してるんだ」と思ってしまったので、彼女の存在は本当に大きいですね。近付きたい、というよりも、ちぃちゃんがかのんちゃんに対して「隣に並びたい」と思っているのと同じで、わたし自身もちぃちゃんの隣に自信を持って並べるようになりたいと思っています。
――現在の岬さんと千砂都の位置関係はどうですか?
ライブ中だとわたしは常にちぃちゃんの横にいると思っていますし、普段の練習やリハーサルの段階だとわたしがちょっと後ろにいますね。ちぃちゃんが後ろにいる瞬間はあんまりなくて、わたしにとっての1番の先生であり、1番のライバルだと思います。リハーサルを通して横に並べるようになっているというのが正しい表現ですね。