MCの時間に、「話題になった女性は僕の友人の交際相手です」と釈明する隼斗。続いて他のメンバーが「エルストを応援してくれる子たちを絶対後悔させない。推してよかったって思ってもらえるようなグループにしていくからついてきてほしい」と言った。
そして、お渡し会の順番が回ってきた心音。「すっごい楽しかった。でも“降りる”って言わないと」と繰り返した心音だが、実物の隼斗を目の前にして口から出たのは「あ、あの…す…好きです」という言葉だった。そして、「こんなのやっぱり、降りたくても降りられないよ」と思うのだった。
留奈と隼斗の恋路がメインだったが、心音を通して推しがいることの喜びと苦しみが描かれ、視聴者からは共感の声も寄せられた。
心音を演じた新井美羽は、2006年生まれの16歳。2017年に、大河ドラマ「おんな城主 直虎」と連続テレビ小説「わろてんか」(ともにNHK総合)で主人公の子ども時代を演じて注目された。2023年1月期のドラマ「100万回 言えばよかった」(TBS系)では井上真央が演じた主人公の中学生時代に扮(ふん)し、井上と雰囲気が似ていることが話題にもなったが、出番は多くないながらも確かな演技で見る者を魅了した。
今回の心音の役では、心の揺れを丁寧に見せた。推しに夢中なときのキュートな笑顔、本人を前にして思いがあふれ出た素直さ、また、ショックを受けたときの心からの叫びには胸を打たれた。今後のさらなる活躍に期待したくなる表現力だった。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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