私は怒られるのが嫌で嫌で仕方がない「爆問×伯山の刺さルール!」/テレビお久しぶり#54

2023/06/16 21:30 配信

バラエティー コラム 連載

「テレビお久しぶり」(C)犬のかがやき

長らくテレビを見ていなかったライター・城戸さんが、TVerで見た番組を独特な視点で語る連載です。今回は「爆問×伯山の刺さルール!」(毎週火曜夜0:15-0:45、テレビ朝日系)をチョイス。

怒られの旅「爆問×伯山の刺さルール!」


せいやが、止まったマスの”怒られエピソード”を披露しながらすごろく対決をするという、『爆問×伯山の刺さルール!』でのヘンな企画を見ていると、ゲラゲラと笑いながらも、どこか背筋が凍るような感覚を覚えた。決して他人事ではない。私もすごろくが完成するくらい怒られてきたし、何を隠そう、私は怒られるのが嫌で嫌で仕方がないのである。

自分ほど怒られるのが嫌な人間もいないのではないかと思う。「あなたのためを思って言ってくれてるんだよ」と皆は言うが、そんなワケは無い。本当に私のことを思うのならば、決して怒ったりなどせずに、撫でて、撫でて、撫でまくってほしい。私を一度でも怒ったのなら、もう、その人は、「私を一度怒った人」である。当然、仲直りだってできるだろうし、その後も仲良く関係を続けられるだろうが、「私を一度怒った」という事実が消えることはない。だから、縦社会で生きるというのが本当に無理で、私が就職をせずフリーランスを続けているのも、ただ「怒られたくないから」に尽きる。

もちろん、人に怒るということもしたくない。が、私だって人間、人に怒ってしまったことはこれまでに何度かあって、それらすべてを記憶している。「私を一度怒った人」を決して忘れないのと同じように、「私が一度怒った人」も決して忘れることができない。

どうして怒られるのが嫌かって、自分が悪いからである。私は、これまでの人生、理不尽に怒られたという記憶があまり無い。ちょっとだけあるにはあるが、にしても、こちらにも非のある事ばかりだ。学校でも職場でも、程度はどうあれ、怒られるときは、いつだって正しく怒られてきた。だから嫌なのだ。個人的には、理不尽に怒られるほうがマシとすら言える。昔から、理不尽な出来事はすぐに忘れられるのだが、自分に非のある出来事に関しては忘れられない。「地獄に落ちる」とずっと思いながら生きている。怒られるということは、また地獄へのマス目を一歩進んだという事。だから嫌なのだ。怒られないように頑張れよとお思いでしょうが、今だけは言わないでほしい。

ああ、嫌嫌!本当に怒られたくない。怒られない仕事があったら紹介してください。一回でも怒られたら辞めます。