コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は小学生の兄妹を持つイラストレーター・ブーチカさんの「こどもが手が離れていき寂しくなってる主婦の日記」を紹介する。子どもが好きじゃなかったというブーチカさんが、子どもたちと過ごす日々のなかで感じた気持ちを描いた同作。SNSで投稿したところ、「泣くに決まってるやん…」「素敵すぎる」と1.3万いいねを獲得するほど話題になった。
同作は、ブーチカさんの「別に子どもなんて好きじゃなかった」という独白から始まる。そのため出産した際、多くの友人たちが祝福の言葉を贈ってくれることを不思議に思っていたそうだ。
そうしてたくさんの人に誕生を祝福された小さなあかちゃん。あっという間に座り、本を眺め、立ち上がっていろいろなことができるようになる我が子に、少しずつブーチカさんの心にも変化が表れる。
妹・あぐちゃんができて荒れた長男・ぼんちゃんが「もうぼんちゃんいらない」「あぐちゃんだけのかあちゃんだから」と大泣きしたとき、友人たちに贈られた出産当時の言葉がようやく心に染み渡ったという。「ぼんが産まれたとき たくさんの人が産まれてきたことを祝ってくれたんだよ」「かあちゃんも かあちゃんの友達も ぼんがここにいることが本当に嬉しかったんだよ」ブーチカさんも泣きながら、ぼんちゃんと抱き合った。
そうしていまは大きくなった兄妹は、段々と手を離れつつある。いまだに子どもたちが小さいころ好きだった飛行機や働くクルマを見ては、テンションが上がってしまうというブーチカさん。少しずつ置いて行かれていることを意識しながらも、「大人になるまで見守っているよ」と大好きな子どもたちへの愛を言葉にしたのだった。
――本作を創作したきっかけや理由があればお教えください。
娘が入学して1人の時間が増え、色々自分のことを考えられる時間ができたのがきっかけです。今まで何してたっけ、さあこれから何しようか…この数年子どもと私はどう過ごしてきたかな、と思い耽りこどもの成長を思い出し泣いたりしていたのですが笑 きっとこれも通過点だと思って漫画に残しました。
――本作を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
産前、子どもという存在が好きじゃなかった自分が、今は子どもたちを大好きだと思いながら毎日過ごしていているところでしょうか。
――長男・ぼんちゃんから「もうぼんいらない」を聞いたときの感覚を、より詳しく聞かせていただければと思います。
娘が産まれた頃、息子は2歳でした。まだ甘えたい時期ですが、娘の世話に躍起になっていた私は「ちょっと待っててね」とよく息子に伝えていました。それまでのような2人でベッタリ息子ファースト!という生活ではなくなったので、彼なりにストレスを抱えていたと思います。だから「もう自分はいらない」と言う息子を見て、一緒になって泣きました。
そんなことを思わせたくなかったし言わせたくなかった。そこで(漫画の都合上出てきませんでしたが)夫や私だけでなく色んな人があなたを愛してるということを伝えている時、ああ…あの時(出産時)私は若くて子どもという存在のことがよくわからなかったから、「子どもを産んだ自分」を何故こんなに祝ってくれるんだと思っていたけれど、友達たちは「息子が産まれてきたこと」をお祝いしてくれていたんだと、やっとそこで腑に落ち、本当に感謝できたのです。
――子どもが小さい頃に好きだったものを見てテンションが上がるのはあるあるですよね。他に似たようなあるあるはありますか。
他のあるある…プリキュアやヒーロー戦隊の名前を私だけが覚えていたりとかですかね?
それとも子どもならではのあるあるということでしょうか。それなら、私にとっては「こないだ」でも子どもにとっては「むかし」だったりすることが多く、こないだ映画見たよね〜とか動物園に行ったよね〜…が彼らには昔のことだったりして面白いです。
――最後のページで子どもたちが言ってくれたことについて、どういったシチュエーションだったのでしょうか。
最近息子は3年生になって反抗的な態度も増え、今までのような甘えん坊ではなくなってきて「母ちゃん嫌い!」ということがあります。「本当に嫌い?」と聞くと「好きに決まってるじゃん」と言います(笑)。
娘は毎日にこにこと「好き〜♡」と伝えてきてくれますね。今だけだと思って有り難く享受しています。
――今後の展望や目標をお教えください。
今後も子ども達の成長を側で見ていきたいなと思っています。
目標は、自分の時間ができてきたのでまた絵をたくさん描くことです。
絵を描くお仕事を募集しています!
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
インスタグラムもツイッターもたまにしか更新していませんが、同じような環境の方、子育てを終えた方、これから通る方、子どもはいないけれど子どもの頃を思い出された方、親に重ねてなにか感じてくれた方など、いろんな方に見てもらえたようで嬉しかったです。ありがとうございました。
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