乃木坂46・山下美月、“兄への純愛”や“嫉妬”…複雑な心境を巧みに表現<さらば、佳き日>

2023/06/17 11:10 配信

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兄・桂一(鈴木仁)に恋心を抱く妹・晃を演じる山下美月(C)「さらば、佳き日」製作委員会

乃木坂46山下美月と注目の俳優・鈴木仁がW主演を務めるドラマプレミア23「さらば、佳き日」(毎週月曜夜11:06-11:55、テレビ東京系)の第1話「いつかもっと好きな人が現れる」が6月12日に放送された。

仲睦まじい兄妹が“新婚”と偽り新生活をスタートさせる


原作は「ひだまりが聴こえる」(“文乃ゆき”名義)でも人気を博した茜田千の同名コミックで、「このマンガがすごい!2017」オンナ編にもランクインしている。絵本の出版社に勤務しているドジで情けない広瀬桂一(鈴木)と、保育士として働く頼りがいがある広瀬晃(山下)。2人は“新婚夫婦”として新しい生活をスタートさせたが、誰にも言えない秘密があった。それは2人が“兄妹”だということ。この物語は、誰にも言えない秘密を抱えながら生きる2人の純愛ラブストーリーになっている。


隣人に「新婚さん?」と聞かれ「新婚です」と答えた晃


第1話は、新居に2人が引っ越してきた場面と、現在の状況に至る起点となった6年前のことが描かれている。

2023年春、桜の花びらが舞う季節に新居に越してきた晃と桂一。表札に2人の名前が並んでいるのを見る晃の表情が、“ここまでにいろんなことがあったけど、やっと…”という気持ちを物語っていた。

これまでにも「電影少女 -VIDEO GIRL MAI 2019-」(テレビ東京)や「映像研には手を出すな!」(MBS/TBS)、連続テレビ小説「舞いあがれ!」(NHK)、「弁護士ソドム」(テレビ東京)などのドラマに出演してきた山下。作品ごとに演技の幅を広げ、表現力もどんどん豊かになってきている。「さらば、佳き日」でもこれまでの経験を生かした様々な“心情表現”が多く観られるので、そこが大きな見どころと言えるだろう。表札を見た時の感慨深げな表情もその一つ。

引っ越しして早々に隣人に遭遇し、「仲良しそうね。随分お若いでしょう。新婚さん?」と聞かれ、少し考えて晃が出した答えが「そうなんです。新婚です」だった。引っ越し蕎麦を取りに行った桂一がドア越しに聞いていることも晃はわかっていたはず。それでも「兄妹です」ではなく「新婚」と答えたことに、晃の引き返せない、引き返したくないという“覚悟”も感じられた。

そのすぐ後、部屋に入った時に桂一が晃を抱き寄せ、「何ですか?」と驚く晃に「だって、新婚さんでしょ?」と言われ、キスする仕草に戸惑ったり、2人の距離感が気になる場面も多く見られる。