瀬戸康史「本当に苦手なんです」避けて通れない意外なもの?

2017/07/24 18:05 配信

芸能一般


――本番直前など緊張されたりもするのでしょうか?

瀬戸:とてもしますね。緊張はしますね。よく役者の方が言うのは、まだ稽古中でせりふも入っていないのに本番に出なきゃいけない夢を見るとか、そういうことも結構ありますね。それは不安から来るものなのかなと思いますけど。

――「イキウメ」のファンと伺いましたが、「イキウメ」の魅力について教えてください。

瀬戸:SF作品が多いといわれているじゃないですか。でもその中にちりばめられている現実というものが魅力の一つで、見終わった後にすごく冷静になれる。今の自分でいいのかとか、世の中このままでいいのかとか、そういうのを考えさせられるところかなと思います。

寺十:SFの話や奇怪な話とか、ないはずなのにだんだんあるように思えてくる。見終わった後には「ひょっとしたら」という気持ちに少しでも近づいていたりもする。「いや、待て待て! ないでしょ?」と思うんだけど、ないのは分かっているのに、“そこがそこである芝居”を役者さんがすると、だんだん“そこがそこである”かのように見えてくる。演劇の基本的な楽しさが前川君の書く物語にあると思います。

――これから本格的な稽古に入っていくわけですが、本読みの段階で、意識されていることなどありますか?

瀬戸:一人で芝居は作るもんじゃないなと思うし、たぶん作れない。何も考えてこないというわけではなく、フラットな状態というか、難しいとは思うんですけど、そんな状態で最初はいられればいいのかなと思いますね。

――瀬戸さんは本読みの前日とか「よし! やるぞ!」みたいな気持ちになるものですか?

瀬戸:本読みの前に顔合わせがあるんですけど、それが本当に苦手なんですよ(笑)、すごく堅苦しいじゃないですか。偉い方がいっぱいいて、その中でしゃべらないといけない(笑)、たぶん苦手な人いっぱいいると思います(笑)。でも形としてはやらなきゃいけない。

――今回の作品は、一つの事故が起きて、運命に関わってくるという展開なんですが、ご自身の運命的なエピソードがありましたら教えていただけますか?

瀬戸:プライベートで良くないことが起きると仕事が良くなる。(良くないことが起きると)落ち込みますけど、複雑ですよね。例えば恋愛がうまくいかなかったと、そしたら仕事で大きなものが入ってきたりとか。風邪ひきました…そしたらそれに見合った仕事が(笑)。

――では最後にファンの方にメッセージをお願いします。

瀬戸:九州とか北海道とかですと、東京でしかやっていないお芝居というものはなかなか見に来る機会がないかもしれないので、この「関数ドミノ」を演劇に触れるきっかけにしてもらえたらとてもうれしいです。あと地元なので九州。地元の方たちにも成長した姿を見ていただきたいなと思います。

寺十:演劇でしか味わえない、生でしか味わえない奇跡があるので、それを見に来てください。