――それぞれの役柄をどのように演じていきたいですか?
深川:職場での繭美はバリバリ働いていて、仕事にささげてきた女性なので、その分強く見えるけど、実はちょっと脆かったり弱いところがあるので、ただ強くてプライドが高い人物というわけではなくて、人間としての弱さに共感してもらえるような女性像にしていけたらいいなと思いながら演じています。
前田:由香里は一見弱い女性に見えると思うのですが、そうではなくて、「これでいい」「これしか知らない」というところからのスタートなんです。なので、翠さん含め3人に出会ったときに、初めて女性として開放される部分があるのかなとも思うので、うそがないように演じられたらいいなと思います。
義母に気を遣っているときの接し方、夫への接し方など、人によって対応が変わってくるような人だと思うので、繊細に演じられたらいいなと思っています。
石井:理子はさまざまな顔を持っていて、過去と今でも全然違いますし、家族、仕事、自分自身に向き合うときの顔も違うので、その多面性を出していきたいなと思います。
また、現場に入ってみて、繭美さんや由香里さんとセッションしていく中で生まれていくものがたくさんあると思うのでそれも楽しみですし、「こうやりたいな」「ああやりたいな」という選択肢でいっぱいなので、それを出していけたらなと思います。
――共感できた部分はありますか?
深川:繭美が友人の亀山優子(朝倉あき)にマッチングアプリを薦められたときに「20代も30代も40代も50代も男の求める女への条件は35歳まで」と言われるシーンがあって、そうなんだ…って(笑)。台本上のせりふですけど、世の中はそうなのかと刺さりました。そういう風潮であってほしくないなとも思いました。
前田:繭美の仕事とプライベートで差をつけられない感じにすごく共感できます。どんどん強くなっていってしまうというか。弱音を吐いている部下がかわいがられているシーンも象徴的に描かれるのですが、やっぱりできない姿を見せられる方が女性としては愛されるのだろうなと思いました。
石井:私は逆に、理子には大輔という小学生の家族がいるのですが、その子に見せる顔と仕事での顔が全然違うので、家と外での切り替えはとても分かります。
――お互いの印象についてお聞かせください。
深川:お二人とも、元々持っていた印象とそんなに大きく変わらないです。前田さんは、明るくエネルギッシュというイメージがありましたが、実際にお会いしても元気で裏表がないと感じますし、本当に明るい方。杏奈ちゃんは、ほわんとしてそうだけど芯が強そうなイメージがありましたが、そのままの印象で、凛としています。
さっきこの撮影期間中にスイカ割り大会をやることも3人で勝手に決めたので(笑)、作品の内容的には苦しい部分もありますが、裏ではみんなでコミュニケーションを取りながら楽しく撮影していけたらいいなと思っています。
前田:そういえば3人ともグループ活動を経ているんですよね。私自身も自分でそうだなと思うのですが、グループを出ている人たちって心の体力がすごくあるイメージなので、そういうところでも安心感が大きいです。
石井:お二人ともテレビで見た印象のままで、とても優しいです。最初人と会うときは、少し探りながら入りがちなのですが、そういうのがなくて、一気に距離感が縮まったのがうれしかったです。これから撮影も大変になっていくと思うのですが、一緒に乗り越えたいなと思いましたし、お二人を見ていたら自分も元気が出るなと思いました。
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