――みきおについて、一番理解できるところを教えてください。
自分の想像の範囲外のことが起きてほしい欲求みたいなものは理解できます。「もしかしたらこの人は想像を超えていってくれるかもしれない」「もしかしたらもっと素晴らしいことが起こるかもしれない」という考えは、日常生活においても普通にあることだと思うんです。
そういう物や人への期待や好奇心がみきおの根本にあって、その延長線上の行動だということが理解できたので、その部分については同意できるかなと思いました。
――それらの役作りを踏まえて、特にここに注目してほしいというポイントがあれば教えてください。
僕の中では、無理のない範囲で、極力10代に見えるように頑張ったので、その点にも注目して見てほしいなと思います。
――主演の井上瑞稀さんの第一印象をお聞かせください。
真面目な方というのが第一印象です。以前、HiHi Jetsの橋本涼くんと共演させてもらったことがあったのですが、橋本くんもものすごく真面目で好青年のイメージがあったので、同じグループだからというわけではないですが、なんとなく似たような誠実さや真面目さを感じました。
――一緒にお芝居をしてみていかがですか?
“追い込まれ顔”がすごくすてきで、より追い詰めたくなっちゃうような感じがありましたね。また、真面目なシーンを撮っている裏で、身の回りにあるものをテーマにして、二人でコソコソ大喜利をやっていました(笑)。
――撮影で大変だったことや苦労したことがあれば教えてください。
今回は説明セリフが多かったのですが、説明セリフは、僕の中では頭に入りにくく、記憶しにくい印象があって、それを入れるのには結構苦労したかもしれないです。
――犬飼さんご自身は、人が善性を保つために最も必要なものは何だと思いますか?
幸福度じゃないですかね。自分が疲れていたり満たされていないときは、どうしても自分に余裕がなくなっているので、周りに対して優しく振る舞おうという気があまり起きないけど、自分が満たされて幸せだったら、他の人にも何かしてあげたいという気持ちになると思うんです。
例えば、お金持ちの人って、初めは自分がお金持ちになりたいからめちゃくちゃ頑張るけど、お金持ちになったら、今度は富の分配をし始めるじゃないですか。みんなに幸せになってほしくて、いろいろなことをやり出す、それに似てるなって。
「自分が満たされたら、他の人に」となっていくと思うので、前提として、誰かに優しくするためには、自分が幸せで満たされていることが必要なのかなと思います。
――今後のストーリーの見どころを教えてください。
「この人…あれ?」と思うことがいっぱい起きます。初めは、ただ僕がクラスメートを監禁して人の善性を試しているだけの見え方だと思うのですが、中盤になってくると、いろいろな人のいろいろな思惑が複雑に絡み合ってきて、当たり前のように見ていたけど違かったというような、衝撃の裏切りが結構あります。
後半は、「自分にどういうことがあって、だからこうした」ということを自らネズ(井上)に言ってしまうところもあって、考えずともみきおの人間性が見えてくる部分もあるのですが、他の登場人物についても「実はこうだった」ということが多くて、驚かされるような展開が用意されているのではないかなと思います。
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