コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、“いじめられっ子の実体験”を描いた漫画『親にいじめを打ち明けた話』をピックアップ。
作者である漫画家のしろやぎ秋吾さんが、2023月5月1日に本作をTwitterに投稿したところ、3.7万件を超える「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事ではしろやぎ秋吾さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
小学6年生の男の子は、ある日学校に行くと、いつも一緒にいるグループの子たちから無視されてしまう。そのまま6年生の後半まで無視が続くのだが、「こんなことで負けたくない」と思った彼は学校に通い続けていた。
そんなある日、母親の「話したいことがあるなら聞くよ」という言葉をきっかけに、彼はいじめを受けていることを打ち明ける。
「ちょっと理由がわかんないんだけど…」「オレなんかしたかな~…」「なんで無視されるのかな~…」などと母親に相談する中で、これまで溜め込んできた感情が一気に溢れ出す主人公。
辛い気持ちから思わず涙が流れてしまうのだが、彼はいじめの事実を「先生に言わないで」とお願いする。いじめっ子たちに直接指導が下ることで、もっと仲が悪くなると思ったからだ。
その後もいじめに耐えながら学校に通っていた主人公は、ある日突然担任の先生に呼び止められる。そして先生の周りには、なぜかいじめっ子たちの姿が…。担任は「お前ら喧嘩してるんか~?」と尋ねるのだが、いじめっ子たちは声を揃えて「してません」と返答した。
その出来事がきっかけになったのか、給食に関する何気ない会話で、長く続いた無視が終了。それから5年経ったある日、主人公は“当時の裏話”を母親から聞かされるのだった――。
物語のラストでは“親が取っていた意外な行動”を知ることになり、思わず涙が込みあげてくる本作。ネット上では、「親の優しさが泣ける」「感情移入せずにはいられない…勇気を出して親にいじめのことを話すシーンで、涙腺が崩壊した」「ラストシーンで描かれた真実を知って、心が温まった」などのコメントが寄せられている。
――『親にいじめを打ち明けた話』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
「withnews」の記者さんとの共同企画で、フォロワーさんの「10代の話」を漫画にしていったのがきっかけです。
――本作では、子供がいじめを受けていることを親に打ち明けるシーンや、母親が明かした裏話などが印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
体験談の文章を読んでいると、「このシーンを特に描きたい」というところがあります。そういうシーンは演出がちょっと過剰すぎるかなと見返してみて思います。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
親に無視されてることを打ち明けるシーンです。恥ずかしくて言いにくいけど、いざ言葉に出したら気持ちが溢れてきて泣いちゃう感じが辛くなります。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか?
フォロワーさんの体験談をもとにストーリーを作っています。
――しろやぎ秋吾さんの作品は、愛着が沸くような絵のタッチや、記憶に残るようなストーリーなど、こだわりがたくさん詰まっている印象を受けます。作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか?
なんて言えばいいか難しいですが、“読みやすくて嫌味のない感じ”を心掛けています。
――今後の展望や目標をお教えください。
描き続けることと、読み続けていただくことです。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
いつも読んでいただいてありがとうございます!
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