第1話は――
会社員の藤子(田辺桃子)は、実家に仕送りをしながら、古いアパートで独り暮らしをしている。真面目さがゆえに、頼まれた仕事は断らず笑顔で引き受けすぎてしまう日々を送り、恋愛とは無縁の生活を送っていた。
そんなある日、隣の部屋にエリート会社員の仁科(小関裕太)が引っ越してきた。仁科は、優しく真摯で、さらにイケメン。偶然にも、ベランダでビールを飲む習慣が一緒だった。いつの間にか、仁科とベランダで話すことが、藤子にとって癒やしの時間となっていく。
しかし、仁科には絶対に知られてはいけない“秘密”があった。それは、彼が藤子のストーカーだということだった。
――という物語が描かれる。
公式ホームページなどで見ることができる予告動画には、ベランダで缶ビール片手に話をする藤子と仁科の姿が。仁科は「藤子さん、気が合いますね」と優しい口調で語りかけ、にこっと笑いかける。そんな仁科に、何も知らない藤子は「ですね…！」と答え、とびきり嬉しそうな表情を浮かべる。
そんな恋が始まる胸キュンシーンから一転して、藤子のストーカーである仁科の本当の姿が映し出される。藤子の後をつけて隠し撮りたり、部屋の壁一面にびっしりと貼り付けられた藤子の写真を満足そうに眺めたりと、狂気とも呼べる様子が描かれている。