俳優の山下智久が、7月7日に都内の劇場で行われた「SEE HEAR LOVE 見えなくても聞こえなくても愛してる」の劇場公開初日舞台あいさつに、新木優子、深水元基、イ・ジェハン監督と共に登壇した。
同作品は、次第に目が見えなくなる病を患った漫画家・真治(山下)と、生まれつき聴覚障害を持つ響(新木)の切なくも温かい物語。Prime Videoで独占配信されており、7月7日よりディレクターズカット版が劇場公開される。漫画に心血を注ぎ、漫画家として生計を立てている真治は、ある日、自分の作品が映画化されるという朗報を聞く。アシスタントの沙織(山本舞香)と喜ぶ真治だったが、程なく、突如病に倒れ、視力を失うことになってしまう。連載漫画は休載、一緒に暮らしていた祖母の面倒も見切れなくなり、一人になった真治は孤独と恐怖に襲われ、ベランダから身を投げ出そうと考える。そんな時、真治の漫画のファンで、耳が聞こえない響(新木)に助けられる。そして2人は、不思議な共同生活を始める…。
キャストたちは七夕ということで浴衣姿で登場。山下は、浴衣を着た感想について「先週まで韓国、香港、台湾、タイと、アジアを回らせてもらっていたのですが、(日本に)帰ってきて、こうやって着付けの先生に着付けてもらうと、『日本に帰ってきたな』という気持ちがしました。僕自身もなかなか着る機会がないので、この特別な七夕の日に浴衣を着ていることをとてもうれしく思っています」と語った。
また、劇場公開について「現場で監督がレンズや音響など、隅々までこだわられていたことが、大きいスクリーンでより感じていただけるかなと思います。また、皆さんで一つの場所に集まって、この作品を一緒に見ていただけるというのは、より特別な気持ちがして本当にうれしいです」とにっこり。
さらに、日本と韓国のスタッフが合同で行った撮影を振り返り、「一つの作品を作ろうとする情熱は同じだったと思うのですが、毎日(韓国の)スタッフさんが新しい日本語を覚えてきてくださって。教えた変な日本語をカメラマンの方がふいに言ってくれて、僕らを和ませて勇気づけてくださっていました」と裏話を披露。
司会者から「変な日本語というのは？」と突っ込まれると、山下は「僕が教えたんじゃないんですけど、『お金持ちはどこですか』とか(笑)」と打ち明け、爆笑をさらった。
そんな中、七夕にちなみ会場に用意された笹に願い事を書いた短冊を飾る場面も。山下は短冊に書いた「沢山の人にとどけ」という願いを披露し、「あえて限定せず、映画も含めてですけど、僕たちの思いとか情熱みたいなものも、よりたくさんの人に届いてほしいなという思いで書かせていただきました」と明かした。
◆取材・文＝原田健