【漫画】“推し”への愛に共感の嵐…突如、米米CLUBに沼落ちした作者のコミックエッセイが話題「わかりみが強い」「素敵な漫画」

2023/07/13 18:30 配信

芸能一般 インタビュー

推しへの愛が溢れてる…『2019年に突如、米米CLUBに沼った二次元オタクが米米のライブに行くまでの話』が話題画像提供/スターダスト東雲さん

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、『2019年に突如、米米CLUBに沼った二次元オタクが米米のライブに行くまでの話(新米になったオタク)』をピックアップ。

本作は、作者であるスターダスト東雲さんが米米CLUBの魅力に“沼落ち”した当時の様子を臨場感たっぷりに描くコミックエッセイだ。5月18日と19日にわたって自身のTwitterに投稿したところ、溢れる“米米CLUB愛”が話題を集め、あわせて5万以上の「いいね」が寄せられ反響を呼んでいる。この記事では、スターダスト東雲さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについてを語ってもらった。

商業漫画の依頼をきっかけに米米CLUBに“沼落ち” 臨場感あふれるレポートが話題

『新米になったオタク』より画像提供/スターダスト東雲さん


2019年4月、スターダスト東雲さんの元に「商業漫画をやりませんか?」という一通のメールが届く。担当との打ち合わせを済ませ、そのキャラクター設定を考えている最中、頭にふと浮かんだのがバブル期真っ只中のカールスモーキー石井氏のビジュアルだった。

資料のために石井氏の写真を見ていたところ、「石井さんがめちゃくちゃ可愛く見える…」と二次元で萌えるときのような感覚に戸惑う。そして、米米CLUBの存在は知っていたもののライブ映像は見たことがなかったことから、軽い気持ちで「ちょっと見てみよう」と検索。しかしその瞬間、東雲さんは雷に打たれたような衝撃を受ける。曲や衣装、ステージ、ビジュアルなどの全てが好みのドストライクで、気付けば1日中動画を見漁り、あっという間に“沼落ち”したのだった。

そんな中、偶然にもビルボードライブ東京で石井竜也氏のソロライブが開催されることを知る。奇跡的にチケットを取ることができた東雲さんは、意を決して初めての“推し”に会いに行くが…。

スターダスト東雲さんによる“米米CLUB愛”溢れるコミックエッセイに、Twitter上では「素敵な漫画」「ニヤニヤせずにいられない」「三次元の推しにハマる過程や感情に共感の嵐すぎる」「わかりみが強い」「バブルの頃を思い出した」「やっぱ米米サイコー!」など様々な声が寄せられた。“推し”への感情に共感する読者や米米CLUBのファンからも大きな反響があり、話題を集めている。

楽しく読みやすいレポートを意識して 作者・スターダスト東雲さんが語る創作の背景とこだわり

『新米になったオタク』より画像提供/スターダスト東雲さん


――『2019年に突如、米米CLUBに沼った二次元オタクが米米のライブに行くまでの話(新米になったオタク)』を同人誌として創作したきっかけや理由がありましたら教えてください。

1990年代、当時はバンドブームだった事もあり、米米の同人サークル様もかなりいらっしゃったそうで(リアルタイム米米同人有識者様談)、元々アニメや漫画の二次創作が好きだった為、当時の米米の同人誌がどうしても欲しくなり、探していたのですが中々見つからず、暫く頭を抱えて生活していたのですが「自分で米米の同人誌を『存在』させれば良いのでは…?」と思い立ったのがきっかけです。

――本作をTwitterに投稿後、5万を超える「いいね」が寄せられ、米米CLUBのファンからも多くのコメントが届き話題を集めました。今回の反響について率直なご感想をお聞かせ下さい。

ここまで大勢の方に見て頂けると思っておらず、若干他人事の様に思いつつ、今までとは比にならない量(当社比)のリプライ、引用リツイートを拝見していたのですが昔米米が好きだった方、現役の米米ファンの方、米米を知らなかった方、など様々な方から米米CLUBや、更に私自身の推し活に対してにまで、温かいメッセージを沢山頂けた事が大変嬉しかったです。

当初作ろうとしていたのは米米のレポート同人誌だったのですが、作りはじめたらレポートというより、ほぼエッセイが占めてしまっていたので米米の魅力が伝わるだろうかと不安な気持ちがあったのですが、想像以上に、皆様に米米CLUBの魅力が伝わっていた印象を受け、 とても驚きました、オタクの破茶滅茶情緒からも推しの魅力って伝わるんだ……。

また、別の推し沼にハマっている方々から「共感した!」との反応も多く拝見し、ジャンルは違っても、感覚は近しい所があるんだなと、反応を下さった皆様に親近感が湧き、温かい気持ちになりました。

今回本作をWEB公開した理由として、今年6月3日〜8月6日まで、米米CLUBのツアーライブ「WILD SOUL CARNIVAL」が開催しておりまして、米米は不定期での活動となっており、少しでも米米に興味を持っている方にこの機会を絶対に逃してほしくない、という気持ちから投稿させて頂いておりました。

その為、「また米米を聴きたくなった、久しぶりに今回のライブ行こうかな」、「漫画を見て米米CLUBにハマり、8月のぴあアリーナのチケット取りました!初米米ライブ楽しみです!」など、今回のツアーライブへのチケットを手にして下さった方々からのメッセージを拝見した時は天にものぼる気持ちで、幸せを噛み締めてました。

――スターダスト東雲さんが石井竜也氏に“沼落ち”した瞬間から始まる本作ですが、ご自身の実体験を漫画として描き上げるうえでこだわった点や特に意識した点はありますか?

楽しく読んでもらいたいという気持ちがあったので、「読みやすさ」、この点はかなり拘りました。

今回は、レポート、エッセイという事もあり、文字が多くなっていたので、「文を硬くし過ぎない」、「テンポの良い言葉選び」など、どちらかというと台詞や文の方にかなり意識を向けてました。

自分自身の感情や体験を描くにあたって、感情そのまま台詞などを書きだしていくと、重く、うるさくなってしまうので、 自分語りになりすぎないように、どことなく傍観しているような言葉を適宜モノローグとナレーションに織り交ぜてバランスを取るなど、客観的に当時の感情や感覚を整理しつつ、何度も通しで読み返し、くどいと感じた箇所を調整していき仕上げました。

――本作に描かれた出来事の中で、一番印象に残っているエピソードはどの部分でしょうか?

初めて生で石井竜也さんを拝見した「LIKE A JAZZ」参戦部分です。初めての三次元の推しとの対面という、人生のハイライト部分なので、こちらを選びました。

羞恥心とビルボードライブ東京の圧倒的大人空間に、入る前から身も心もボコボコにされた事よりも、石井竜也さんがステージに出てこられた時の衝撃がとんでもなくて……あの時の感覚は忘れられません。

動画、写真で見ていた御姿そのまま、更に所作のすべてが恐ろしく美し過ぎて、生で見ているにも関わらず、暫く「これはホログラムだ、そうでなければおかしい」と思ってました、そう考えてないと早々に狂ってまともに見ていられなくなる、と本能が察して脳内で自衛したんだと思います。当時はガクガクで挑んだビルボードでしたが、今では大好きなライブハウスになりました。

――実際に参戦したライブの臨場感溢れるレポートも印象的でした。作画の際にこだわった点や「ここを見てほしい」というポイントがあれば教えてください。

人生初生米米体験となった「大芸術祭」のシーンですが、ライブを観ている感覚を再現したかったので、ここは他ページとは違い、ナレーションはなく、当時の自分自身のリアルタイム脳内の言葉をモノローグで書きました。

脳内感情部分は吹き出しを付けず、あえて全て文字のみにして、光景を邪魔しない様にし、カールスモーキー石井さんの台詞だけに吹き出しを付ける事によって、コロナ渦仕様のライブ会場で、彼だけが声を出している事を強調することにより、ライブ感を表現しました。

ここを見て欲しい、というポイントというほどではありませんが、推しの口の形が世界一可愛いと思っているので、口の作画は死ぬほど拘ってます。

――最後に読者やファンの方へメッセージをお願いします。

この様な貴重な機会を頂けましたのは、共感して拡散して下さいました皆様のお陰様です、本当にありがとうございます。

そしてWEBザテレビジョンから初めて見てくださいました皆様、もし8月5日(土)、6日(日)が空いておりましたら、米米CLUBツアーライブのぴあアリーナ公演2Daysのチケットが絶賛発売中です。

大体が還暦過ぎの大所帯メンバー全員が現役で活躍して下さっている奇跡、これが…ライブ…!?と圧倒される事必須の最高エンターテインメントを、是非生で実際に浴びて体験して頂く事を心からオススメさせて頂きます。

これからも推し活を全力で楽しんで参ります、宜しくお願い申し上げましょう。