7月15日(土)から上演される、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)vs六角に不二周助役で出演する持田悠生。
これまでの経験や出演作について振り返りながら、成長を感じたエピソードや芝居への向き合い方、今後の意気込みについてなど、等身大な姿に迫った。
――持田さんは現在、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学vs六角の稽古の真最中とのことですね。
昨日、一幕の初通し稽古をしたところです。まだまだ粗削りですが、みんな必死に食らいついて、演技でぶつかり合う姿勢を見せていました。脚本がすごく面白くて、「これぞミュージカル」という舞台になると思うので、これまで4thシーズンを観てくださった方々もまた、新しい視点で楽しめる作品になると感じています。
――持田さんが演じられる不二周助の見どころを教えてください。
不二はシングルスプレイヤーのイメージが強いキャラクターですが、六角戦では菊丸英二とタッグを組んで、ダブルスに挑みます。菊丸とのダブルスはかなりレアなので、僕も少し緊張しています。
――不二を演じて3年目に入りましたが、心境の変化は?
キャラクターに対する向き合い方が変わってきた気がします。誠実に演じるのは当たり前のことなんですが、自分を完全に切り離し、感情をキャラクターに全部預けて、それを客席に届けるということに集中するようになりました。
「こう見せよう」と頭で考えて演じてしまうと、自分の感情が乗ってしまって、オーバーに伝わりすぎてしまうと思ったんです。常に「不二ならどうするか」ということだけを考え、舞台に立つように心がけたいです。次の六角戦で言うと、手塚が不在の中、その気持ちを背負ってコートに立つ不二の感情に、自分をどうリンクさせるかがポイントだと思っています。
――不二というキャラクターと向き合い続けるということでしょうか?
僕はもう、ずーっと不二先輩のことを考えまくっているので、どんな不二ファンの方にも負けないくらい、不二周助について語れる自信がありますよ!
――では、これまでの出演作を振り返ってみて、俳優として自身の成長を感じた出来事について教えてください。
学生時代の僕は割となんでも器用にこなすタイプで、要領がいいというんでしょうか…天才なんで(笑)。というのはもちろん冗談ですが、わりと効率よく最短ルートで目標を達成することができていたんです。
それが、迷宮歌劇「美少年探偵団」の足利飆太(あしかがひょうた)役を代役で演じることになった時に初めて、自分のキャパシティーを超えてしまって。あまりに大変だったので、その時の記憶がほとんどないくらいなんです。
でも、それだけがむしゃらに何かに没頭した経験はなかったので、大きく自分が成長できた気がします。自分で自分を追い込んでいくような感覚でした。さらに、今年また新たに俳優として大きな壁を迎えました。
――さらなる困難がありましたか?
Stray City シリーズ「Clubキャッテリア」に出演させていただいたときに、自分の未熟さを思い知らされたというか、自分のプライドがへし折られるくらいの挫折を味わいました。そもそも、自分と周りのキャストとの実力の差が開きすぎていて。みんなが当たり前にできることがまったくできない事実に直面しました。「お芝居って、好きでやってるだけじゃダメなんだな」と、改めて認識させられました。
――そういう時に周囲に相談できる人はいますか?
それがめちゃめちゃいるんですよ! ありがたいことに僕は本当に人に恵まれていて、周りの皆さんが助けてくれるんです。中でも、一番助けてもらっているのは廣野凌大くんです。「美少年探偵団」で死にそうになっていた時から、本当に支えてもらっていて。俳優としてはもちろん、人としてもすごく尊敬できる先輩です。
仕事の面でも、プライベートでも学ぶことが山ほどあります。礼儀正しく、謙虚で、実力があるからこそおごらない。…って、あんまり褒めると本人は絶対嫌がると思うんですけど(笑)。でも、あいさつの仕方ひとつから、彼から学ぶことは本当にたくさんありました。
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