コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、賀来さんがマンガクロスで連載中の漫画「同人女アパート建ててみた」。
作者である賀来さんが6月20日にTwitterに本作を投稿したところ、2.5万件を超える「いいね」が寄せられた。本記事では賀来さんに、作品のこだわりなどについてインタビューをおこなった。
主人公・A子は同人活動をしているオタク女子。A子が幼かった頃、祖父が自費で小説を書き上げた。内容は不評だったものの、嬉しそうな様子が印象に残っている。そんな祖父を見ていたA子は「やらなかった後悔はずっと引きずる」と思っていた。そしてついに、本当に5000万円を借金してしまう。A子の夢とは「同人女アパート」を建てること。同人活動をする女性専用のアパートだ。同人仲間から意見を聞きながら、A子にとって理想的なアパートが完成した。しかし完成したアパートに強烈なダメ出しをされてしまい、A子は不安が立ち込めるのだった…。
――「同人女アパート建ててみた」を創作したきっかけや理由があればお教えください。
直接のきっかけは、当選していた2020年のコミックマーケット98の開催中止です。「しばらく同人誌即売会に参加できなくなるのか…じゃあオリジナル漫画でも描いてみようかな〜(描いたことないけど)」とTwitterで話していたら、仲のいいフォロワーさんが「私もちょうどオリジナル作品書きたいと思ってた!」とおっしゃったことから始まりました。お互いの作品の進捗状況をDMで報告しながら、「オリジナル作品なんて誰が読むんだよ…」と弱気になりながらも、励ましあって描き上げました。
ストーリーに関しては「オタクだけが住む集合住宅があればいいのに」というオタクなら誰もが一度は話題にしたことがあることを、実際やってみたらどうなるのかな、と軽い気持ちで漫画にしてみました。
――「同人女アパート建ててみた」を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
こだわりかはわかりませんが、不動産屋でのやりとりや法律的な部分は、プロの方に確認して描きました。大家業は簡単に稼げるイメージがあるかもしれませんが、地味で泥臭く大変な部分も多くありますので、漫画の中に反映させました。見てほしいところは、A子が困難でも夢をかなえようと努力するところです。まわりにとっては変わった夢でも(同人女専用のアパートをつくるとか…)、本人にとって重要であれば、それはものすごく大切なことだと思います。
――本作第1話の中で特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
28Pの「言葉にならない心の声を全部語ってくれるというか…!!」のコマは、「このコマほんとに共感できる!」というメッセージをいただいたので、うれしかったです。
――今後の展望や目標をお教えください。
2巻以降は新しいキャラや、他の不動産屋さんに勤めているオタク女子も出てきます。目標は、いろいろと描きたいシーンがまだあるので、連載をしっかり続けていきたいです。ヴィラファナというアパートの名前の由来や、細かい部分の間取りや、壁紙なども実は決めていて(笑)いつか出せたらいいな、と思っています。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
読んでくださってありがとうございます!感想をもらえるとすごく元気が出るので、いただけると嬉しいです。
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