悪霊に取り憑かれた女性ク・サニョン(キム・テリ)と、悪鬼を見ることができる民俗学者ヨム・ヘサン(オ・ジョンセ)が、不審な死の真相を暴いていく韓国発オカルト・スリラー「悪鬼」。脚本を担当するのは、韓国を代表するヒットメーカー、キム・ウニ。これまでも「サイン」「シグナル」「キングダム」といった話題作を手掛けてきたキム・ウニ脚本の魅力に迫る。
キム・ウニ・が、映画監督で脚本家の夫チャン・ハンジュンと共同執筆したドラマ「サイン」(2011年)は韓国で初めて法医学を扱った本格メディカルサスペンスとして注目を集め、高視聴率を記録。日本でも、2019年に大森南朋主演ドラマ「サイン-法医学者 柚木貴志の事件-」(テレビ朝日系)としてリメークされた。
過去と現在の刑事が不思議な無線機でつながり長期未解決事件に立ち向かう「シグナル」(2016年)は、韓国でケーブルテレビ史上歴代第3位の視聴率を獲得する大ヒット。「百想(ペクサン)芸術大賞」ドラマ作品賞・脚本賞・女性最優秀演技賞(キム・ヘス)に加え、「アジア太平洋スターアワード」作家賞(キム・ウニ)などドラマ賞9冠を達成し、2018年には坂口健太郎主演で日本リメーク版も制作された。
2019年からは、国を揺るがす疫病と王宮に渦巻く陰謀に世子が戦いを挑むドラマ「キングダム」が世界配信され好評を博しているほか、実話を基に弱小バスケットボールチームが巻き起こした奇跡を描く青春映画「リバウンド」(2023年4月に韓国で公開)も話題を呼んだ。
青春コメディから推理サスペンス、さらにはオカルトスリラーまでジャンルを問わずヒット作を生み出すキム・ウニ。彼女の作品のすごさは、張り巡らされた伏線と緻密な構成によるきわめて論理的なストーリー展開と、登場人物一人一人のリアルな感情のやり取りが、しっかりと両立している点にある。
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