また美世は女性としてだけにとどまらず、異能者としても“原石”である可能性が浮上した。父親の真一(CV:家中宏)が美世を久堂家に嫁がせたことを咎めるのは、辰石家の当主・実(CV:堀内賢雄)だ。彼は次男の幸次(CV:西山宏太朗)を美世の妹・香耶(CV:佐倉綾音)の婿として斎森家に与えた。その代わりに、美世を長男の嫁にもらおうとしていたのである。
異能を持たないはずの美世を、なぜ実は欲しがるのか。それは彼女が亡き母の実家である薄刃家の血を引いているから。どうやら辰石家は、薄刃家が持つ異能者の中でも特別な力を権威のために利用しようとしており、いつ力が芽生えるかもわからぬ美世をどうしても手に入れたかったようだ。「美世に異能がないと知れば、どうせ久堂は捨てるのだ」と実の怒りを収める真一。美世に対して愛情がなさそうに見えた彼だが、もしかしたら彼は彼なりに美世を私利私欲のために利用しようとするものから守ろうとしているのではないか。
真一は清霞なら美世の力ではなく、美世自身を見て大切にしてくれると踏んだのかもしれない。だとしたら、その賭けは大成功だった。清霞はデートの夜に、美世へ櫛を贈る。それは純粋に「美世の笑顔が見たい」と思ったからだ。その打算的な面が一切ない、まっすぐな思いが美世の笑顔を引き出した。
本作のタイトル通り、美世のしあわせな結婚が目前となった第3話に「櫛の下り、キュンキュンでした」「惹かれ合う二人が尊すぎる」「小さい幸せを噛み締める美世が切なくて、毎度涙が」「お願い、絶対幸せになって」という意見がSNSに集まった。
一方で、清霞の元には式神と呼ばれる異形が送り込まれる。人身に干渉することのできる異能持ちの家系、薄刃家の血を引く美世をめぐる争いが勃発するのだろうか。
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