舞台『弱虫ペダル』主演・島村龍乃介「またいい夏が始まる」初舞台からの自身の成長と課題、最新作の見どころを語る

2023/07/28 08:00 配信

2.5次元 インタビュー

小野田坂道の成長と重ねる自身の姿

島村龍乃介撮影=岡田健

──実際に演じて、小野田坂道という人物の解釈に変化はありますか?

漫画を読んでいたので、性格や成長していく過程はわかっていましたけど、いざ演じてみると改めてすごい人だなと感じます。最初はすごく弱々しかったのに、やると決めたことはやりきる男で。特に今作は“やりきる”がテーマになっているんじゃないかと感じるくらい、やりきる姿が描かれているんですよ。前作だったら諦めそうになっていた場面でも、今回は諦めるという考えがまったくない。そこは成長したんだなと思いますね。

──その姿を演じるためには、島村さんも成長を?

そうですね。でも自然と重なるんですよね。前作で坂道は初めて自転車レースに出ますけど、僕は前作が初めての舞台で。そこからお互いに成長し合っていたのかなと。だから今回も坂道と一緒に成長できたらいいなと思っています。

島村龍乃介撮影=岡田健

──“ペダステ”出演を経て、その後の映像作品に生きているものはありますか?

具体的に芝居が変わったとかそういうものはないですが、初舞台で主演という大きな役をいただいたことによって、自分の中で一皮むけたのかなとは思います。自信もつきましたし、お芝居も自分でいろいろ考えるようになりました。以前から、芝居を自分の中で決めて現場に持っていくことはしていましたけど、“ペダステ”以降はその選択肢が増えたというか。いくつか持っていって、臨機応変にできるようになったというのはありますね。

──それができるようになったのは、“ペダステ”の現場でのどのような経験が影響しているのでしょうか?

舞台っていつも同じシーンを演じるからこそ、ずっと同じ芝居をしていると慣れてしまう。実際に本番中、慣れそうになって何度か感情が乗らなくなりそうになって。そのとき「やばい」と思って、自分でいろいろ芝居を変えてみたんです。そうやって常に新鮮な気持ちでできるようにというのは心がけていたので、そこから、ひとつのシーンに対していろいろな芝居がパッと出せるようになりました。

年に1回、全作見返すほど憧れている俳優や休日の過ごし方

島村龍乃介

──映像、舞台と様々な作品で活躍している島村さんですが、ジャンルにかかわらず、この先出てみたい作品や演じてみたい役柄はありますか?

アクション映画に出てみたいです。小さい頃からアクションものばかり見ていてずっと憧れていましたし、アクションもできるカッコいい俳優になりたいと思っています。

──特に憧れているアクション俳優を挙げるなら?

ジェイソン・ステイサムです。僕、基本的に同じ映画を2回見ることってほとんどないんですよ、結末を知ってしまっているので。だけど、ジェイソン・ステイサムさんの作品は年に1回くらい見ていますね、しかも全作。ジェイソン・ステイサムさんが好きな人がいたら語りたいです! 周りに全然いないんですけど……。

島村龍乃介

休日はアニメや映画鑑賞「トントン拍子で進む作品が好き!」


──お休みの日の過ごし方や、リフレッシュ方法も教えてください。

最近は漫画を読んだり、アニメや映画を見たり。家の中でダラダラしているうちに「あ、もう夜か」という感じで1日が終わっています。今は特に、暑いし、稽古で体を使っているのでとにかく休みたいと思っているからかもしれません(笑)。

──アニメや漫画はどのような作品を?

アニメでも漫画でも映画でも、見ていてスカッとする、主人公が強いものが好きです。最近だと異世界モノは、強くて面白いですね。「ワンパンマン」なんて、一発で敵を倒せるので最高です。ストーリーとしては「このあとどうなるんだろう」と、展開が読めないものが苦手で。とにかくトントン拍子で進んでほしいんですよ(笑)。

島村龍乃介

──そういう意味では、坂道くんもすごく強いですよね。

本当に! めちゃくちゃ強いですよね。意味わかんないくらい(笑)。自転車に乗り始めてすぐインターハイ出て。でも坂道くんはとにかく気持ちが強いんですよね。「弱虫ペダル」の中でも一番メンタルの強い男だと思っています。そんなところがカッコいいなと思います。

──そんなカッコいい坂道を再び演じる舞台『弱虫ペダル』THE DAY 1。改めて今作の見どころを聞かせてください。

今作は坂道以外のメンバー個々の頑張りも見えるので、まずはそこが見どころです。みんなものすごく走るし、終盤はバテそうになっていると思います。そのリアルな感じも見てもらえたら。あとは坂道がインターハイで100人抜きに挑戦するので、その場面ではぜひ応援してもらいたいです。去年もお客さんが見てくれるだけで、すごく力になったので、今回も心の中で応援してもらえたらとてもうれしいです。

撮影=岡田健/取材・文=小林千絵

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