――個人でのお仕事も多い中井さんにとって、NGT48はどんな存在でしたか?
中井:最初の頃は、私にとってメンバーと一緒に活動することは難しかったというか、どうやって心の距離をとったらいいか分からなかったんです。同じぐらいの年の女の子たちとしゃべったり集団行動をしたりするのは、学生時代から苦手な分野でした。距離感をつかめないままに外でのお仕事をいろいろと頂くようになった時、グループ活動に戻っても「私はどういう立ち位置にいればいいんだろう?」と分からなくなってしまって、謎に輪の中から一歩引いて自分で壁を作っていた時期がありました。
だけど、コロナ禍でメンバーと向き合う機会が増えて、やっとありがたみに気付けたんです。私が帰ってきた時にずっと受け止めてくれていたのがNGT48でした。私がどれだけ表で暴れていても「それがりかちゃんだよね」と広い心で受け止めてくれるメンバーがいたから、私もそこで頑張るために外でも頑張れたのかな、と考えられるようになったんです。それからは自分も楽になったし、メンバーに対する態度も柔らかくできるようになった気がします。
――休業した後のことは決めていらっしゃらないんですよね?
中井:はい。私は「これをしよう」と決めると焦ってしまうと思うので、特に決めず、またやりたいことが見つかったら歩き出そうかなと考えています。
――長い目で見た将来でいうと、やってみたいことは何かありますか?
中井:NGT48には何かしらの形で関わっていたいなと思っています。自分が出るというわけじゃなくて、衣装とか裏方として何か支えになることができたらいいなって。自分もメンバーだったので、メンバーの気持ちも分かると思うし、私はアパレルもやっているので生かせたらいいなと思っています。
――卒業コンサートのタイトルは「推し変禁止は絶対命令」ですね。
中井:これは私が最初から言っているキャッチフレーズなんです。「卒業しても推し変しないでね」という気持ちはもちろんありますし、最後まで「中井りかだったね」というような私っぽさが出たらいいなとも思って、このタイトルにしました。
私と私のファンの人たちって、他のアイドルとはまた違った関係性だと思っているんです。ファンのみんなには「最高のイエスマンでいてください」と伝えているんです(笑)。何があっても味方でいてくれたファンの人たちには、私がアイドルじゃなくなっても何かしらの形で恩返しをしていけたらいいなと思っているので、休養が終えた後には、配信やお話し会など、コミュニケーションを取れる場所を用意して、みんなとまた会えるようにしたいなと思っています。
本当は芸能界を辞めてもいいんですけど、ファンの人たちがいるから戻ってこようと思えました。
――NGT48は4期生メンバーのオーディションも行われ、さらなる変化を迎えるかと思います。
小越:今のNGT48は、すごく個性を生かせるグループだと思うんです。一人一人の趣味や特技がお仕事につながっている気がしているので、向上心の塊みたいな子が来てくれたらうれしいです。3期生は初めての後輩だったので接し方が分からないところもあったんですが、4期生にはもっと落ち着いて、1期生さんが私たちにしてくださったように先輩の自覚を持って引っ張っていきたいと思っています。私に気を使わずガツガツ来てもらって、みんなで力強く、楽しく、勢いのあるグループにしたいです。
北村:4期生が入ると聞いた時には、「思っていたより早く先輩になってしまう」と思って、ちょっと不安だった部分もありました。正直、「先輩になる」という体勢が自分の中では整いきっていないんですが、頼られたいし、憧れられたいので、そこを整えるところから始めていきたいと思っています。
中井:頼もしい!