'10年1月30日(土)から公開される映画「ボーイズ・オン・ザ・ラン」の特別披露試写会が14日、都内で行われ、出演者の峯田和伸、松田龍平、黒川芽以、小林薫、リリー・フランキーと、原作者の花沢健吾氏、三浦大輔監督が舞台あいさつを行った。
本作は、演劇ユニット・劇団ポツドールを主宰し岸田戯曲賞を受賞するなど、演劇界で注目を浴びる三浦監督初の長編映画監督作。花沢氏の同名人気漫画を実写化した青春ドラマで、さえない会社員の田西(峯田)が、あこがれの同僚・ちはる(黒川)に命懸けで恋をする姿を描く。主題歌は、峯田がボーカルを担当するバンド・銀杏BOYZが手掛けている。
「アイデン&ティティ」('03年)での演技を見て峯田を主役に登用したという三浦監督は「間違いなかったなと思っています」とキャスティングに満足の様子。
原作のファンだという峯田は、オファーを聞いた時の気持ちを「言葉にならなかったですね。原作が大好きだったので、正直どこかで映画化してほしくないという気持ちもありました。でも、三浦監督がやると聞いて、『じゃあ、やろう』と。この人とは面白い映画ができそうな予感がしました」と振り返った。
田西と対照的なエリート社員・青山を演じた松田は、峯田と激しく殴り合うシーンの感想を聞かれ、「僕は殴る方だったので…。峯田くんは大変だったと思います」とクールなコメント。それを聞いた峯田は顔をしかめつつ、「みぞおちに入っちゃったんで痛かったですね。でも、撮影の終盤だったので、それで張り詰めていた気持ちが解けました」と過酷な撮影を回想した。
もともと三浦監督の舞台をよく見ていたという小林は「ポツドールの芝居は面白いなと思っていました。それで三浦くんが映画を撮るという話を聞いて“1シーンでもいいから出る”と言いました」と自ら三浦監督に出演を希望したことを告白。また、峯田の演技について小林は「尊敬しちゃいましたね。役者って何なのかなって思うほど。うまいとか、ひたすら本気でやったということではなくて、ただ、まいったっていう感じでした」と絶賛。峯田は「殴り合いのシーンで手に巻いたバンテージが取れちゃって、それをスタッフじゃなくて薫さんが着けてくれて、その無言の行為に僕はすごく助けられました」と撮影中の心温まるエピソードを披露した。
演劇と映画の技術的な違いに戸惑うこともあったと語る三浦監督だが、「本当に必死に、死に物狂いで作りました。夢や希望だけではない映画なので、感じるところは人それぞれだと思います。でも、2時間飽きないで見られるエンターテインメントには仕上がっていると思いますので、ぜひ楽しんでいって下さい」と自信を込めてメッセージを送った。
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