ひろゆき アフリカに置き去りにされて感じた旅の意義「“自分がそこに行かないとわからないこと“に興味を持つ人が増えれば」

2023/08/12 22:00 配信

バラエティー インタビュー

「世界の果てに、ひろゆき置いてきた」でアフリカ横断の旅をしたひろゆき氏撮影=阿部岳人

ネット掲示板「2ちゃんねる」開設者として知られ、メディアでは切れ味抜群の論客として活躍を見せる“ひろゆき”こと西村博之氏。今回「世間が今見たいのは、困るひろゆき」というコンセプトのもと、ひろゆきをアフリカの地に置き去りにするABEMAの新番組「世界の果てに、ひろゆき置いてきた」が8月12日(土)スタートした。所持金10万円、移動手段は、ローカル路線バスやヒッチハイクなどの基本陸路のみ。ナミビアにあるナミブ砂漠のど真ん中に置き去りにされ、アフリカを横断することになったひろゆきはどのような困難を経験してきたのか? 旅に対するひろゆきの意外な価値観を聞くことができた。

アフリカに置き去りにされたひろゆきと現地の人々の交流


――今回のコンセプトが「世間がいま見たいのは、困るひろゆき」で、企画が「アフリカに置き去りにされる」。良く引き受けたなと思ったのですが、ひろゆきさんとしてはどのような感想を抱いたのでしょうか。

あぁ、高橋弘樹さんという性格の悪いプロデューサー(※ひろゆき氏とはYouTubeチャンネル「ReHacQ」などでも共演)が仕事を頑張っているなと(笑)。他の人だったらこの仕事受けないと思うんですけど、僕は企画が面白そうだったので。

――これがOKだと、逆にひろゆきさんにはNGが無いんじゃないかと思ってしまいます。

企画が面白そうであれば別に問題はないです。NGとしては「虫は食わない」というのはありますけれど。

――アフリカでは、屋外でおばちゃんたちが売っている肉の煮込みを気に入って食べまくったり、山羊や牛を一頭買いして目の前でさばいてもらうなど、アグレッシブに活動されていたそうですね。つい衛生面など気にしてしまいそうですが、ひろゆきさんとしては問題なかったと。

露店は日本でもお祭りなどでありますし、衛生面でいうと、乾燥している気候で気温も高いので、細菌も発生しないし虫もあまりいないんですよね。あと屠殺の現場はあまり日本では見られないので、興味深かったです。色々食べて、元々この旅で痩せると思っていたんですけど、帰ってきたら体重が増えていました。

――ひょっとして……満喫された?

普通に旅行に行っただけでしたね。

――アフリカは大変だったのではないのですか?

いや…。「困るひろゆきが見たい」というテーマで番組の撮影をして、僕が「困ってないです」っていうとみんな番組見なくなってしまうじゃないですか。だからコメントしづらいんですけど、実態としては困ってません(笑)。ただ困ってませんと言っちゃうとプロモーションの意味が無くなってしまうという…。

撮影=阿部岳人


――現地の人とのトラブルなどはなかったのですか?

う~ん、タクシーの運転手と料金のことで1~2回くらい揉めたかな。割と言い争いになって。でも握手して終わりましたよ。
英語が結構通じるんですね、アフリカは。人もいるし、親切だし。わからなかったら教えてくれるし。困っている人がいたら助けるという文化が多いので。困っている人が「困っている」と言って、周りに放置されることがあまり無いんですね。

――そういった交渉だったりでアフリカの方とコミュニケーションを取るときに気をつけたことは?

難しい文法を使わない、過去完了を使わない。系統立てて文法を覚えているわけではない人が多いので、文法を難しくすると理解がズレたりするんですよね。簡単な単語を使って、簡単な文法を使う。中学生くらいの英語のレベルで話したほうがコミュニケーションしやすいです。

――非常に充実した楽しい旅に思えてきました。番組を見て同じような旅をしたいと思う人も増えると思うのですが、アドバイスはありますか?

番組内で、“旅でお金をいくら使った”みたいのが出てくると思うので、それを見てもらえるとそんなにお金もかかりませんし、割と楽しくやっているのが伝わると思います。こんな感じで楽しいことができますよというのが伝わって、やりたい人が増えたらいいなと思いますね。

撮影=阿部岳人


――「ザテレビジョン」なので、テレビについても伺いたいのですが、今回ABEMAでの放送ということで、非常に自由な雰囲気のある企画だったと思います。一方で地上波のテレビはコンプライアンスによる規制とどう向き合うかが長年の課題の一つになっています。地上波のテレビコンテンツについてどのように思われますか?

自分たちで作れるものの幅をどんどん狭めているように思えますね。「この企画、テレビではできないからYouTubeでやろう」となるようにわざと自分たちで狭くしているので、それはそうなるよねって。

――コンプラに対して媒体としての姿勢を示すべきということでしょうか?

「こういう表現は良くないよね」っていうものは、もちろんあると思います。ですけど、例えばエロいシーンって今はテレビで流れていないと思うんですけど「これはこういう意図だから必要なんです」というのをちゃんと説明すればいいだけで「文句言われるから止めよう」となりがちなんじゃないかなと。

撮影=阿部岳人


第二弾は作りづらいんじゃないかと思います(笑)


――最後に「世界の果てに、ひろゆき置いてきた」の視聴者にメッセージをお願いします。

若い人たちが最近あまり海外に行かないみたいな風潮があって、行ってみたらそれなりに面白いことが起こるんですけど、それは実際に行かないとわからないんですよね。
例えば僕が行ったようなアフリカの景色って、YouTubeとかで探せばいくらでもあると思うんですよ。なので「景色がすごいよね」とかはそんなに魅力にはならないと思うんですけど、ただ「人がどう接するか」とか「この食べ物はどういう味がするんだろう」みたいな、“自分がそこに行かないとわからないもの“を面白いと思う人が増えればと思いますね。

――もし第二弾があるとしたら、どこに放置されたいですか?

結局人が住んでいるところに行けば、大体何とかなっちゃうんですよね。そして、人が住んでいないところに行くと多分面白くないんですよ。ただおじさんがキャンプしているだけになるので。なので、多分第二弾は作りづらいんじゃないかと思います(笑)。

撮影=阿部岳人

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