永田裕志、G1卒業宣言で「ライガーさんに怒られました(笑)」

2017/07/23 16:46 配信

芸能一般 インタビュー

「G1 CLIMAX 27」への意気込みを語った新日本プロレス・永田裕志選手

7月17日に開幕した、新日本プロレスの真夏の祭典「G1 CLIMAX 27」。今回、同大会に出場する永田裕志選手に、G1前の「公開練習」後インタビューを行った。自ら「最後の参戦」と銘打った今大会への意気込みや、「公開練習」に込めた思いなどを語ってもらった。

――今回が「最後のG1」と宣言されましたが、やはり最後ということは意識されますか?

特に意識してるわけではないんですが、周りの見方が「永田裕志、今年も公開練習」って(意識している感じ)。関係者の方やマスコミの方が、「最後のG1」ということですごく僕を後押しというか、背中を押してくれてますので。僕が今回のG1に向けて体調を整える上で、いい形で追い風になってますね。

――今日の公開練習を行って、コンディションはいかがですか?

今、日本列島は暑いじゃないですか。そんな中でG1を想定して、暑さに耐える練習をやっています。例えば、暑い時間帯に多摩川でランニングするとか、灼熱の道場で体を動かして重いものを持ち上げるとか、そういう練習を毎日やってる中で、ここ数年で一番いい状態が作れていますね。

この暑さの中でも汗をかくことが心地よく感じますし、そうやっていっぱい汗をかきながらガンガン、バーベルを上げている中で、(バーベルの)重量が増えてきてますよ。だから、そんなに暑いと感じないんですよ。逆に、自分の意思に反して体の方が動きたがってるので、とてもいい状態が作れてます。

――G1初戦の相手であるYOSHI-HASHI選手が、先日の公開練習でキックボクシングを行っていました。

彼にとっては一つの新境地というか、自分を変えるきっかけとしてキックボクシングをするのはいいですけど、「世間にYOSHI-HASHIをアピールする」という意味ではちょっと弱いかな。やっぱり、僕が最初に公開練習をやった時は、まず自分が何をやったら世間に届くかを考えていたんですね。

僕が公開練習をやり始めた時は、「G1 CLIMAX」の最終戦ですらお客さんが入らない時期だったので、そこにお客さんを入れなきゃいけない。

「世間の目をG1に向ける」という使命感のもと、ある意味ヘンテコなことやったり、奇抜なことをやったり…。「何でこんなことを?」というようなことをやっていたのは、そういうところも意識していました。

YOSHI-HASHIはまだ、自分を高めることで精いっぱいなんだなと感じますね。「G1を世に広める」というところまで考えがいってないようなので。でも、本人が新日本プロレスの大黒柱になりたいと思うのであれば、そういうこともそろそろ考えた方がいいんじゃないかなと思いますね。

――ある意味、永田選手がこの公開練習の流れを作ってきたと思いますが、その点に関して自負はありますか?

今は公開練習をやらなくても、山手線に「G1 CLIMAX」の広告が出してもらえるぐらい会社が大きくなってきたので、(公開練習自体)必要ないのかもしれないですけど、そういう部分では選手が会社のことを考えずに自分のことだけを考えればいいので、選手にとっても非常に良くなってきていると思いますね。

そういう意味で、僕が公開練習で世間にアピールする役目は終わったかなと思ったのですが、そうはさせてくれなかったというか(笑)。やっぱり永田裕志の公開練習が風物詩になってしまったので。その辺は苦しい時に「新日本プロレスに注目させたい」っていう思いでやったことが実を結んできたので。

――永田選手がいろいろと奇抜なことをやってきたからこそ、YOSHI-HASHI選手のキックボクシングも注目されていると思います。

そうですね。今の若い選手がどんどんアピールできる土壌にしてきたという意味では、僕が今年を入れて19回「G1 CLIMAX」を毎年盛り上げてきたことを含めて、一つの下地を作ってきたという自負があります。

――来年以降の公開練習はどうされるんでしょうか?

それは若い選手たちに任せますよ。僕が今回を最後にしようと思ったきっかけは、自分の手でこの業界に引き入れた岡(倫之選手)、北村(克哉選手)の可能性に期待をして考えた部分も大きいので。

まだ今年デビューしたばっかりで、連日試合しながら試行錯誤して、うまくいくところも失敗するところもある中で、彼らがG1に出たとしたら、突発的にすごいことをやっていきなり階段を駆け上がっちゃうんじゃないかなという可能性を感じたんです。

だから、来年2人にはG1に出てほしいし、その時の公開練習は自分たちで考えた方がいいですよ。

――公開練習を考えることもプロとして大切なことだと。

そうです。自分を高めること=「G1 CLIMAX」をいかに注目させるか。本当のエースや柱になる人間っていうのは、それが必要なんですよ。これまで公開練習でやゆされたりツッコミを入れられたことが、自分をそうした人間として成り立たせてくれたのでね。

大きなことをやった時は、周りはああだこうだ言いますよ。でも、それは(団体の、ひいてはプロレス界の)中心だから言われるわけであって、中心じゃなかったら言われないです。

今回二人をパートナーとして呼びましたけど、そういうことを学んでもらえればなと。これをやってる意義をくみ取ってくれればと思います。