ところが、ついに由香里が智明に浮気の証拠である画像を突きつけたとき、智明が思わぬ反応をしたのだ。「俺、別れる気ないから」。
連絡を受けて驚いた繭美は由香里とカフェで会った。「だって智明は私のことずっと好きだったって」とつぶやく繭美に、なぜか「ごめんなさい」と言った由香里。すると繭美は「謝らないで!」と声を荒げた。
そして念のため録っていた音声データを証拠に裁判するように言うと、由香里は「それは…できないです」と拒否。繭美は再び「それじゃぁ話が違うじゃない!」と大声になり、机を叩いた。
「あなた、本当は彼のこと惜しくなったんでしょう」と繭美。「あなたこそ、あの人がそんなに欲しかったのなら、もっと早くその気にさせればよかったんですよ!」と由香里。
愛人と妻。通常ならば愛人を妻が責める修羅場だが、繭美と由香里の場合はその関係性が少しいびつだ。そんな関係性において、ドロっとした感情をあふれださせた深川、一方、弱そうだった由香里に闇を感じさせた前田。2人の迫真の演技に圧倒された。
由香里の事件が気にかかる刑事の上原(野間口徹)が、聞き込みに行った先で、実家にいたころの由香里が派手好きで素行が悪かったという情報を得ていた。そうすると今の由香里とは印象が異なる。前田の演技にはそれが隠されているということなのか。
この深川、前田に加え、「席替え」という秘密の計画を提案した理子の冷やかさを表情で見せた石井。三者三様の演技にますます引き込まれていく。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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