JO1・白岩瑠姫「1つ1つの選択が自分を変えていく」 映画初主演で垣間見えた“青春”への憧れ<夜きみ>

2023/09/20 08:30 配信

映画 インタビュー 動画

映画「夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく」で映画初主演を務めるJO1・白岩瑠姫撮影=友野雄

JO1白岩瑠姫久間田琳加がW主演を務める映画「夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく」(絶賛上映中)。シリーズ累計発行部数55万部超で「10代女子が選ぶ文芸小説No.1」にも選ばれた汐見夏衛の小説が原作の本作で、白岩は映画初主演。10代女子を中心に人気を誇る白岩と久間田の2人が魅せる“純度100%”の青春ラブストーリーは、世代を問わずときめくこと間違いなし。本作が映画初出演にして初主演となった白岩に、作品や自分の演技についてなど、たっぷり語ってもらった。

「共演者の方々から全部吸収してやろう!」という気持ちで臨んだ

映画「夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく」より(C)2023『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』製作委員会


――まず、今回の役どころと、演じてみて感じた手ごたえなどを教えてください。

学生役を演じてみたいなとは思っていましたが、演技のレッスンをしていたわけではないので、夢の話かなと思っていたんです。でも、今回お話をいただいて、しかも主演と聞いてうれしかったです。僕が演じた“青磁”は、自分と似ている点が多くて、演じやすかったかなと。なので「演じる」と気負わずに、肩の力を抜いて自然な感じを出せるように心がけました。

――具体的に青磁のどんな点が白岩さんと似ていますか?

考え方ですかね。僕、ライブ中に「このステージが自分の人生最後になってもいいように」ってよく言うんですけど、青磁も「人生1度きりなんだから、やりたい事をやった方がいい、言いたい事を言った方がいい」と言っていて、結構似ているな、と。青磁のセリフはクサかったりもするんですけど、僕が口にはしないけど普段思っている事に近いところがたくさんありました。

――演技は2度目ですよね? お芝居の面白さと難しさは、どんなところですか?

本格的な演技は今回が初めてとも言える状況で、役作りとか演技に対する詳しい事はわからないので、撮影していく中で、「共演者の方々から全部吸収してやろう!」という気持ちで臨みました。でもまだまだ難しいです。演じながら「表現の引き出しが無いな」とすごく思いました。例えば、笑うにしても悲しむにしても、僕は2、3パターンしか出てこないんです。でも役者さんは10パターンぐらい引き出しがある。そういうのを目の当たりにして、演技の奥深さや難しさを実感しました。

楽しいのは、自分と違う世界の中で、自分だけど自分じゃない人物が生きてるところです。今回は青磁にカラダを貸している感じというか…。完成した作品を客観的に観ても感じましたし、演じながらも楽しいし不思議だし、面白いなと。もし機会があれば、お芝居も頑張りたいと思いました。

――演技を経験した事で、歌の表現力が上がった、などの歌への良い影響はありましたか?

表現力についてはわからないのですが、新たな自分が増えた事によって自信がついて、パフォーマンスの引き出しは増えた感じはします。幅が広がったと言うか、自分でも成長を感じた部分はあります。

――撮影中、監督とコミュニケーションを取ることが多かったそうですが、印象的なやり取りはありますか?

とにかく僕が何もわからない状態だったので、シーンごとにアドバイスをいただいていたのですが、1番印象に残っているのは、クランクイン2日目ぐらいに現場の雰囲気を作る座長(主演)としてどうするべきか、と話していただいた事です。僕も久間田さんも人見知りで、なかなかコミュニケーションが取れてない上に、僕は普段女優の方が本番前にどんな状態でいたいのかがわからなくて、役に入る為に集中したいのかな、とか考えて、あんまり話しかけないようにしていたんです。

そしたら監督に、久間田さんにはもちろん、スタッフさんにも話しかけて雰囲気を作るのが座長の仕事でもある、と言われました。そうする事で、結果的に作品が良い方向に動いたり、やりやすくなったりする、と教えていただいてから積極的に話すようにしたら、監督がおっしゃる通りになっていったので、早い段階で良いアドバイスをいただけて良かったです。

――監督に「今日は僕から話しかけました!」とか報告してたそうですね。

監督に最初の頃は「今日は、どっちから話しかけたの?」とか聞かれていたんで(笑)。「今日は僕からです!」とか報告していたんです。現場の雰囲気が良くなると、自分も居やすくなりましたし、わからない事を素直に聞ける空気になったり、NGが続いちゃった時もそこまで重い空気にならずに済んだりしました。本番前でも気軽に話しかけていいんだ、とわかってからは、気持ち的にも楽になりました。

撮影=友野雄


共有のスケジュール表の「白岩映画撮影」の文字でメンバーに知らせた映画出演

撮影=友野雄


――青磁は秘密を抱えていますよね。白岩さんにも、そんな周りに言わない部分はありますか?

JO1を結成して4年目なんですけど、僕もメンバーに相談とか一切した事がないんです。だから、青磁が周りに自分の事を言わないのは共感しましたし、親近感が湧きました。グループ内で僕は年齢が上から3番目なんです。なので年下に相談して気を遣わせてしまったり負担をかけてしまう事はしたくないと思っていて…。僕より年上の2人もJO1の事を考えて頑張ってくれているので、やっぱり僕個人の事で負担かけたくない。

だから、1人で解決したり、メンバー以外の友達に相談して解決法を探したりします。実は今回、この作品に出演する事も言っていなかったんです。だからメンバーは、マネージャーから聞いたか、共有のスケジュール表に「白岩映画撮影」って書いてあるのを見て知ったと思います(笑)。

――今回、主題歌もJO1が担当ですね。

メンバー主演作品の主題歌をJO1が務めるのは今回が初なので、みんなすごく喜んでいましたし、「『Gradation』(主題歌タイトル)が1番好きな曲になった」と言うメンバーも居て。僕もそうなんですけど。それを聞くとすごく嬉しいですね。歌詞を見ると、「本当にこの映画のために作られた歌なんだな」って、レコーディングしながら感慨深かったですし、歌詞の中に「青」とか「茜」って言葉が入っていて、とにかくうれしいの一言です。

映画を全部撮り終えた後にレコーディングをしたので、「これが(作品の)最後に映画館で流れるんだ」と思いながら歌ったんですけど、すごい映画に合うなぁ、と。もちろん「Gradation」だけ聴いてもいい曲なんですけど、映画を観てから聴いたら、また違った良さが感じられると思います。