一発試験を一発合格／夜道 雪のBlowin' the Night wind！#20「貧乏武勇伝」

声優、YouTuber、モデル、コスプレイヤー、そして2022年7月からは自身名義での音楽活動も。「マルチタレント」を掲げ、さまざまなジャンルで活躍する夜道雪(よみちゆき)のコラム連載、「夜道 雪のBlowin' the Night wind！(夜風に吹かれて！)」では、地元・北海道から上京し、現在の「表現者・夜道雪」が生まれるまでの道のりを、「夜道節」で綴っていきます。
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お前ら夜道に気をつけろ！
どうも夜道雪です。

今回は夜道雪の武勇伝、伝説ベストテンの1つである『四輪免許一発試験一発合格事件』ついて語っていきたいと思います。なんか漢字ばかりで混乱しますが、『墾田永年私財法』の2倍の14文字もあるので致し方ありません。

私の経験談で、これから一発試験で四輪免許を取得したいと考えている人の参考になれば…という気持ちが3%ほどで、実際はひたすら自慢話をしたいという所存です。ご了承くださいませ。

あれは蝉どもがクソやかましい去年の夏のこと。
都内某所の運転免許試験場で、人生で初めて一発試験という試験に挑みました。
ところで『一発試験』という言葉を初めて見た方もいるかもしれません。これは一般的な免許取得のように教習所に通うのではなく、いきなり免許センターに行き、試験官（警察官）の立ち会いのもと試験を受けるというもの。

ゲーム開始直後にラスボスの城に乗り込む感じですね。
教習所に比べて日数も費用も大幅に抑えられますが、一発試験だけあって試験内容は相当厳しく、合格率は5%とかなり低いです。

私は中型二輪免許、大型二輪免許どちらも教習所に1ヶ月間ほど通って取得していたので、
「交通違反とかで免許取消にならなければ、一発試験を受けられるチャンスはないな！いっちょやってみるか！」と思いたち受験しました。

そう、一発試験は免許取り消しになって再取得する人たちがとても多いのです。
実際私と一緒に試験を受けていていた方は、お子さんの送迎で急いでいた時にスピード違反で捕まり、免許取り消しになってしまったとのこと。このように元々運転していた人、運転慣れしていて腕に自信がある人が受験することがほとんどです。
私の場合は中型二輪・大型二輪の免許を持っていて頻繁に公道を走っていたので、運転慣れしているほうに当てはまると思います。


試験本番についてですが、一言で言えば緊張。
もっと言えば緊張、緊張、緊張。だって同乗していた試験官（ガチ警察官）は終始無言で怖いし。
「いい天気っすねー、お兄さんもしかして警部補ですか？」とか話しかけようものなら問答無用で不合格にされた上にぶん殴られるんじゃないかと思うくらいの圧でした。もう少し愛想良くしてくれよ！

しかし、おかげで柄にもなく緊張したおかげか試験に集中できたようで、無事合格。
私自身はまさか一発合格できるとは思っていなかったので、合格を告げに来た警察官に「何かの間違いでは？」と聞き返してしまいました。

そんなこんなで無事『一発試験を一発合格』（これ口に出すととっても気持ち良い言葉ですね）した私が、試験のポイントを解説していこうと思います。

まずは、一番大切な精神面について。
私は普段緊張する事がめったにありません。よく言えばメンタルが強く、悪く言えば緊張感のない人間です。大事な場面でも眠気がきたり、晩ご飯に食べたい物のことを考えてしまったり、ひどい時には魂が抜けてお空きれい状態になっていることも。

そんな私でも、一発試験は緊張しました。心臓がバクンバクンバクン、ドンドンドンと鳴り続けて胸が痛くなるほどに。太鼓の達人なら巨大な赤音符が密集して流れてくる感じです。
緊張に包まれて一見ピンチですが、そんな時に私は「緊張してるじゃん！いいよ！」と思うようにします。

「緊張するってことは物事に本気で取り組んでる証だね！いいよ！かっこいいよ私！」と、心の中に松岡修造さんを召喚してみましょう。するとあら不思議、緊張は緊張でも、なんだか少しやれそうな気がしてきます。

試験だけでなく、仕事でも緊張する場面に遭遇した際は、まずは心に修造を呼び寄せます。胸の中に修造がいると思うだけで、なんだか少し体が熱くなり、勇気が湧いてきます。名字も松岡になった気になります。私は松岡雪。例えば緊張したときに「緊張してはダメだ！落ち着け！」と思えば思うほど、それ自体が強迫観念、プレッシャーになってしまい手足を重くすることもあります。大きく深呼吸したって本気の時は緊張するんです。良い結果を出したいと思う時ほど緊張するのは普通なので、それを無理に止めなくても良いんです。緊張を止めるのは、お腹ペッコペコの時に熱々の唐揚げと白米を我慢するのと同じくらい難しいですから。

それなら、緊張してる自分自身をむしろ褒めてあげたほうがいいと思います。今現在を受け入れて、緊張するほど本気になれて偉いね、それだけ頑張ろうとするのすごいね、と自分を褒めてみたり。
何か物事に取り組むとき、マイナスな気持ちよりもプラスな気持ちになったほうが体も楽に動くはずなので、ぜひ皆さんも試してみてください。


次に脳内シミュレーションです。
私は趣味でサーキットに行き、たまにカート遊びをしていたということもあって、車で前に進むことに関しては全く問題なし。しかし、前進はできても後退したことがありません。私は今まで引かぬ・媚びぬ・省みぬ運転しかしたことがなかったのです。
カートも前進だけでしたし、ゲームセンターで死ぬほど遊んだ頭文字Dにも湾岸ミッドナイトにもシフトレバーに『R』はついてなかったので仕方がありません。

もちろん駐車場でバック駐車の練習もしましたが、一番効果があったのは脳内での運転シミュレーションでした。ハンドルを切るとタイヤは左右どちらに動くのか。バックの際はどちらにハンドルを切るとどのように動くか。こういう感覚的に身につけていくものは、初心者の頃には頭が混乱してサッパリ意味がわからなかったものですが、その際はミニカーなどを使ったり、絵を書いたりしてシミュレーションすることもありました。脳内シミュレーションはイメージトレーニングとよく呼ばれますが、これらを積み重ねていけば、今日できなかったことが次の日に急に出来るようになったりもします。

もちろん実践練習が一番ですが、同じくらい脳内シミュレーションをしておけば上達や慣れの速度も上がりやすいなと感じました。


そして、最後に大事なのは貧乏魂です。
受験料をこれ以上払うのはごめんだ！という強い意志を持ちましょう。
受付で「受験料いくら、試験車使用料いくら、ここに来るまでの交通費いくら、待ち時間の昼食代いくら……よしこれ以上はもう絶対に払わねえ！」と、固く心に誓うのです。桃園の誓いくらい固く心に誓ってください。

落ちたら再試験でまた4000円がかかる…と思うと、もったいないから絶対にミスはできないと感じるはずです。4000円があれば何ができるでしょうか？　サイゼリヤなら胃が破裂するほど食べれますし、すき家なら前後不覚になるほど食べれますし、マクドナルドなら気絶できるほどドカ食いできます。他にはどうでしょう？

「もし…再試験代の4000円があったら…

夜道雪2nd写真集【こいしき】が1冊買えるんだ…！」

ほら、絶対に失敗できないでしょう？
4000円が恋しくなってきませんか？

しかし、絶対に失敗できないと考えれば考えるほど、緊張してしまうこともあります。そんな時は、先ほどのように心の中に松岡修造を呼び寄せて、目を閉じて彼の声を聞きましょう。


「大丈夫！！本気になれてるから！！」
「やれるじゃん！！緊張かっこいい！！」
「ほらぁ！！いいよ！ここで決めるよ！！」

「ここで決めて、夜道雪2nd写真修を買う造！！」

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皆さまの温かいご予約をお待ちしております♪

それではまた次のコラムでお会いしましょう。