<スター・ウォーズ最新作>主人公アソーカ・タノとは? アナキン“唯一の弟子”にして心優しき悲劇の戦士

2023/08/22 12:10 配信

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「スター・ウォーズ:アソーカ」は、8月23日(水)よりディズニープラスで独占配信開始(C)2023 Lucasfilm Ltd.

アナキン・スカイウォーカーの唯一の弟子だったアソーカ・タノの物語を描く最新ドラマ「スター・ウォーズ:アソーカ」が、8月23日(水)よりディズニープラスにて独占配信される。ジェダイ聖堂爆破事件の濡れ衣を着せられた上に、心から信頼していた師匠・アナキンがダークサイドに堕ちるなど、幾度となく心を痛めてきた悲劇の戦士アソーカ。しかし、その度に彼女は自らの進む道を見つけて前進してきた。「スター・ウォーズ:アソーカ」では、「マンダロリアン」シリーズと同じ帝国崩壊後の混沌として時代の中、彼女が新たな脅威に立ち向かう姿が描かれる。ドラマ版ではロザリオ・ドーソンが演じているアソーカとは、どんなキャラクターなのか。過去作での活躍ぶりなども交えて解説していく。(以下、過去作のネタバレを含みます)

アソーカ・タノの生みの親は、ドラマ「マンダロリアン」「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」「オビ=ワン・ケノービ」「キャシアン・アンドー」とこれまでのオリジナルドラマの総監督も務めているデーブ・フィローニ。ジョージ・ルーカスも認める「スター・ウォーズ」オタクだった彼が、大好きなジブリ作品である「もののけ姫」のサンの要素を取り入れて生み出したのがアソーカだ。

アニメーションシリーズから誕生した悲劇のヒロイン


アソーカは、惑星シリ生まれのトグルータの女性。縞模様のモントラル(感覚器官)が特徴的な種族だ。アソーカは生まれて間もない頃から能力を発揮していた。アニメーション「スター・ウォーズ:テイルズ・オブ・ジェダイ」第1話では、幼少期に自分を食べようとした猛獣を手なづけてしまう場面が描かれている。その後、3歳でジェダイ・マスターのプロ・クーンに高い素質を見いだされ、14歳の時にアナキン・スカイウォーカーのパダワンに。同アニメシリーズでは、クローンたちと修行に励む姿も描かれている。

アソーカが映像作品に初めて登場したのは、アニメーションシリーズ「スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ」シーズン1の第2話。「クローン・ウォーズ」は、デーブ・フィローニが初めて手掛けたスター・ウォーズ作品で、映画「―エピソード2/クローンの攻撃」と同じ時代が舞台だ。共和国と分離主義派が対立を深める中、アソーカはマスターのアナキンやクローンたちと共に、ジェダイとして分離主義者に立ち向かっていた。

当初のアソーカは、組織としての規律や指令よりも恩人を救いたいなど感情を優先して行動するところがあり、アナキンにたしなめられる場面も。しかし、アナキンだけでなく、アナキンのマスターであるオビ=ワン・ケノービやマスター・ヨーダなど多くの師と触れ合うことで、何を重視すべきかを冷静に判断できるジェダイとして成長していく。

「スター・ウォーズ:アソーカ」メインビジュアル(C)2023 Lucasfilm Ltd.

評議会への失望の末に迎えた共和国の崩壊と、師匠の変貌


しかし「クローン・ウォーズ」シーズン5にて悲劇が起こる。ジェダイ聖堂が爆破された際、ヨーダやオビ=ワンが属する評議会から容疑者として疑われ、共和国軍に逮捕されてしまったのだ。唯一アソーカを信じるアナキンが自ら真犯人を見つけて汚名を晴らしてくれたが、深く傷ついたアソーカは自らジェダイ・オーダーのもとを去る。

その後、スピーダー(乗り物)の故障をきっかけにあるパイロット志望の修理屋と知り合い、しばらく身を寄せていたが、共通の敵を持つマンダロリアンのボ=カターン・クライズと再会し、ダース・モール捕獲のために再びジェダイ・オーダーの元へ。しかし、分離派との戦いは混迷を極めており、マスターらも手が離せず、アソーカはフォースの使い手として、一人でモールと対峙(たいじ)。苦戦を強いられるが、クローン戦士のコマンダー・レックスらの力を借りて何とかモールを捕らえた。時を同じくして、評議会では元老院の最高議長の椅子を譲ろうとしないパルパティーンへの不信感を募らせ、追放しようとしていた。

その後、あのオーダー66(ジェダイ抹殺命令)が発令される。アソーカは自分らが使い捨てであることを自覚しているクローンたちの人権も尊重するため、彼らから慕われていたが、そのクローン兵士らが突如、刃を向けてきたのだ。瞬時に異変を察知したアソーカは最も信頼できるレックスから制御装置を排除して命令から解放し、モールが破壊したことで墜落する運命にあった艦隊から避難。

だが、逃げるのではなく、墜落場所に向かって、クローンたちを埋葬した。そして、まるでジェダイからの卒業を示すかのように、その場にライトセーバーを残して去った。「クローン・ウォーズ」最終話となるシーズン7第12話のラストシーンでは、そのライトセーバーをダース・ベイダーが拾い上げるシーンが描かれている。つまり、この間にアナキンは変貌を遂げてしまったわけだが、アソーカはそのことをまだ知らない。

「スター・ウォーズ:アソーカ」より(C)2023 Lucasfilm Ltd.