同ドラマの主人公の一人・ゆくえ(多部)は、新潟から上京し、妹と二人で暮らしながら学習塾の講師として働いている女性。他人や物事を一辺倒に見ないという意味で、ゆとりのある性格で、それによって周りに新鮮な意見を与える。一方で自身のことに関しては「こうしなきゃ」と思い込みがちな一面も持っている。子どもの頃から勉強も運動も人間関係も全部頑張ってきたが、「頑張ると嫌われる」ということも知っている。女友達にあまり本音を出すことができず居心地が悪い思いをしてきていた経験から、「子どもの頃から二人組をつくるのが苦手だった」という思いを抱えている。
そんなゆくえには、学生時代から一人だけ気さくになんでも話せる男友達がいた。恋愛関係に発展することもなく、唯一頑張らなくていい関係でいられる相手だったが、ある日、その彼から「もう会えない」と言われ、突然、友情関係は終わりを迎えてしまう。その男友達を失って、さすがに全部を頑張れなくなった。いつからか、家族や妊婦やカップルを見ても「うらやましい」と思えなくなった。そんなゆくえが、ふとした出来事により椿、夜々、紅葉と出会うことになる。
――出演が決まったときの感想や、台本を読んでの印象を教えてください。
脚本家の生方さんが書くせりふ一つ一つがとても魅力的で、独特で、そんな印象に残るせりふを私自身も発してみたいと思い、今回参加させていただきたいと思いました。これから自分が演じる役がどうなっていくのか、全てのキャストの行く末が気になります。まだ想像がつきません。
――潮ゆくえという役柄についていかがですか?
彼女は自分の本音をなかなか言えず、人に合わせようとして生きてきました。誰かが何気なく言った些細(ささい)な一言が心にずっと残っていたり、自分の本音とは裏腹な態度をとってしまったり。そんなことは誰にでも日常的に起こり得ることですし、同じような思いをしている方は、世の中にたくさんいるんだろうなと思っています。そういう意味で共感しやすいキャラクターだと思います。
――視聴者へメッセージをお願いします。
見てくださる皆さまの心に留まる作品になればうれしいなと思います。頑張ります。