コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、“禁断の純愛”を描いた漫画『愛の告白をすると消えてしまうキューピッドのお話』をピックアップ。
作者である漫画家の蚊っさんさんが、2023月6月9日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ、5.6万件を超える「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事では蚊っさんさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
物語の主人公は、女子高生で“恋のキューピッド”でもある愛咲。彼女は「人間にバレてはいけない」「人間に愛の告白をしてはいけない」という2つのルールのもと、人間の恋心を後押しするために人間界に紛れ込んでいた。
ある時、愛咲が羽を生やしたキューピッドの姿で路地に立っていると、クラスメイトの黒川にその姿を見られてしまう。そして「愛咲さんって…キューピッドやったんや」と思わず彼女の腕をつかむ黒川。愛咲は突然のことに驚きつつも、“初めて男の人に触られた…!”と顔を真っ赤にして照れてしまう。そんな彼女をよそに、黒川は“愛咲の秘密”を黙っておく交換条件として、キューピッドの姿をスケッチしたいと申し出る。
その後、立ち入り禁止の学校の屋上で愛咲の絵を描くことに。その際キューピッドの姿をまじまじと見た黒川は「大きな羽ですごく似合うね」「キレイやな」とストレートに気持ちを口に出し、愛咲は再び頬を赤らめるのだった。
その日から放課後に会うようになった2人。距離が縮まっていく中で、愛咲は黒川のことを徐々に意識し始めていた。そんなある時、黒川は愛咲がいつからキューピッドになったのか尋ねてくる。
実は以前、事故で意識を失った際に「望むのなら愛の下僕として転生する機会を与えましょう」と“天の声”に告げられた愛咲。そこで彼女は「こんな私でも誰かの力になれるなら キューピッドになります!」と決心し、目が覚めると背中に羽が生えていたのだ。
事の経緯を説明し終わり、黒川と会話を続ける愛咲だったが、突然愛咲は足を踏み外して高い場所から落ちそうになる。その瞬間、咄嗟に彼女を抱き留める黒川。そして“羽がついている自分をなぜ助けたのか”と問いかける愛咲に対し、黒川は「俺が勝手に守りたいと思っただけやから」と答えた。
この出来事で愛咲は黒川のことを完全に好きになるのだが、キューピッドには「人間に愛の告白をしてしまうと、消えてしまう」というルールがあるため、愛咲は“この気持ちを伝えたら消えちゃうんだ”と複雑な気持ちになるのだった――。
その夜、愛咲は海に向かい何気なくキューピッドの矢を引く。しかしその矢は、偶然その場に居合わせた黒川に刺さってしまう…。その影響からか、黒川は「愛咲さん 好きです」と突然告白。しかし続けて、「俺の告白は気にせんで!」「気持ちは嘘じゃない だけど…愛咲さんに迷惑をかけたくないんよね」と告げる。
そんな黒川に対し、「好きなの」「たとえ消えることになっても 気持ちに嘘はつけない」と正直に気持ちを伝える愛咲。それと同時に「でも…消えたくない」「黒川くんとお別れしたくない」と落ち込んでしまうのだが、そんな彼女を見かねた黒川は次の瞬間、衝撃的なカミングアウトをするのだった――。
ドキドキするような純愛をテーマに、キューピッドの葛藤や苦悩を丁寧に描いた本作。ネット上では、「ストーリーも絵のタッチも全てが最高だった」「エモすぎる」「尊さがハンパじゃない」「生きてるうちに読めて良かった…心が浄化された」「ラストの展開も最高に好き」など称賛の声が寄せられている。
――『愛の告白をすると消えてしまうキューピッドのお話』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
ラブコメを描いたことがなっかたので、「挑戦しよう!」と思ったことがキッカケです。あと、当時は新世代サンデー賞の努力賞止まりだったので、恋愛系で佳作を狙うための勢いでした!
――本作では、愛咲と黒川のドキドキするシーンや、黒川の正体がわかるシーンが印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
少しずつ恋を知ってしまう愛咲さんの表情を見ていただけると嬉しいです。あとは、とにかく羽を一生懸命描いたので、羽にも注目してほしいかもです。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
1番最後のページですね。綺麗な終わりで満足しました。最後までぜひ読んでほしいです。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか?
大好きな漫画家さんの作品を読み漁ってます!あと、ジブリ作品も参考にしています。
――蚊っさんさんの作品は、ストーリー展開やキャラクターの表情はもちろん、シチュエーションや背景描写にもとてもこだわりが感じられました。実際に作画でこだわっていることや、特に意識していることはありますか?
表情とキャラの顔や体つきのバランスは、なるべく気をつけています。
――今後の展望や目標をお教えください。
連載できるように頑張ります。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
読んでいただきありがとうございます。読者様が喜んでもらえるような漫画を一生懸命作ります。首を長くして待っていただけると嬉しいです!
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